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降谷side

「ただい…」


「わああ!!ストーーップ!!」


「!?」



家の扉を開けた瞬間、雫が大声で叫んだ。

突然なんなんだ…?



しばらく奥の方でガサガサ、ガチャガチャと音が聞こえていたが、やがて焦った顔の雫が、走って出てきた。


……家の中走るなよ。





「ちょ、ちょっとだけ、ここで待ってて!?あっ、後ろ向いててください!!」


「なんで敬語…?別にいいけど……」


「ありがと!」






礼を言うと、また雫は走って奥へ。


言われた通りに玄関のドアの方を向いて待つ。


一体何をしてるんだ?



……この部屋、少し焦げたような匂いと、甘い香りがする。

料理…?

この香りからするとお菓子か何かだろうが…。



あいつ、料理できたのか?

というか、どうして突然?

どうして俺はここで待たされているんだ?





「待たせちゃってごめんなさい。もうこっち見ていいよ」




後ろから聞こえた声に振り向く。


雫は、申し訳なさそうな、でもうずうずしたような顔をしていた。


「何してたんだ?」

「それは見てのお楽しみ!」

「お、おいっ」



そして今度は、俺の手を引っ張ってリビングへ。








連れてこられたリビングのテーブルには、小さな可愛らしいカップケーキがいくつか並んでいた。



「これ…、雫が作ったのか?」

「うん。……実は、梓さんに作り方を教えて貰ったんだ」

「えっ」



ポアロで2人が話している時も、そんなことは一言も話していなかったはず……。

上手く隠されていたわけか。



「でも、急にどうしてこんなものを?」




尋ねると、雫はパッと手を離して、俺と向き合う形になった。





「降谷さん、私、ずっとあなたにお礼を言えてない。だから、言いたかったの」

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時雨(プロフ) - ロゼさん» こちらこそリクエストありがとうございました!楽しかったです。 (2019年4月2日 13時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - リウエスト書いて頂きありがとうございました。とても面白く出来上がっていて凄かったです。 (2019年4月2日 8時) (レス) id: 8878c6576c (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 匿名さん» 感想ありがとうございます。続きも書いてみましたので、楽しんでいただければとても嬉しいです!! (2019年3月29日 23時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 途中ではありますが読んでてすごくいい話で続きが楽しみです!リクエスト書いて頂き本当にありがとうございます! (2019年3月29日 0時) (レス) id: 24edc1aa4d (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - loveharuma0927さん» なるほど…。学校行事は思いつきませんでした!二人とも普段通りを装いながら内心はしゃいでそうですね…!面白そうなご提案ありがとうございます!もっとニヤニヤして頂けるように頑張ります! (2019年3月26日 21時) (レス) id: c6320779fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作成日時:2019年2月16日 8時

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