▼ 後悔 ページ40
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上から降りてきたのは針生先輩と西田先輩だった。
移動教室らしく2人は教科書を持っている。
「えっ、A倒れてる?何があった?」
西田先輩は驚いたように目を丸くして、針生先輩も説明を求めるように俺たちの方に目線を送る
「この男の子が階段から落ちちゃって⋯。
それを庇ったAも頭から落ちてしまって、意識がないんです」
納得したように頷いて、針生先輩はAの傍らに膝をつく
「西田、これ持ってけ」
教科書類を西田先輩に渡して、針生先輩は軽々とAを抱き上げた。
初めてお姫様抱っこ見た⋯。
「とりあえず保健室まで運ぶから説明はお前らがしろよ」
大人数いても仕方ないから、と同じ女子である雛が先輩に着いていく。
俺たちはそれを見送ることしかできなかった
.
6限が終わって保健室に様子を見に行くもそこには誰もいなかった
「お前ら見舞いか?Aは病院行ったぞ。なんでもなかなか意識が戻らないらしいわ」
後ろには担任が立っていた。
病院の場所を聞き出してタクシーに乗り込む。
「明後日大会なのに大丈夫かな⋯」
「でも実際朝から体調悪そうに見えたけど」
んん⋯、と頭を抱える俺。
体育の時すぐに保健室に連れていけばよかった、と今ごろ後悔する。
やがて病院へ着き、先に来ている雛に部屋を聞いてそこに向かう。
個室らしい部屋では、眠っているAとベッドの横に腰かけた雛がいた。
「あっ。大喜、匡くん!」
俺たちも雛の横にパイプ椅子を並べて座る。
特に話すこともなくて、なんとなく全員黙りこんでいた
部屋には廊下からのガヤガヤした音が響く。
その時ピクリとAの指先が動いたように見えた。
動いたのは指先だけではなく、ゆっくりゆっくりとまぶたも開いていく。
その瞳はボーっと虚ろな目で天井を見つめて。
「⋯!蝶野さん、ナースコール押して!」
匡の指示に従って1番近かった雛が枕元のボタンを押した
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推しが尊い国民☆(プロフ) - アオのハコだぁぁぁ!という気持ちでいっぱいなのと、すっごい甘酸っぱい!!!!青春だー!!!という気持ちでいっぱいです!ハマりました!!!!応援させてください! (1月6日 12時) (レス) @page49 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - たむきちさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです!頑張ります! (2022年8月23日 11時) (レス) id: 02a126947b (このIDを非表示/違反報告)
たむきち - 初めまして!アオのハコの夢小説が少ないなーと思って見てみたらねいる様の夢小説を見てどっぷりハマってしまいました!これからも頑張ってください💪 (2022年8月15日 10時) (レス) id: f8dacf2831 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - ほんずきさん» コメントありがとうございます!私も読み切りの時から好きで連載が始まったってことで夢小説を作らせていただきました笑 応援ありがとうございます、頑張ります!! (2022年7月24日 12時) (レス) @page9 id: 731a6b3855 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - 水飴さん» コメントありがとうございます!私も水飴さんの作品読ませていただきました!弓道部って違う部活なのに大喜千夏と上手く絡ませてるのすごいですね!私楽しようと無理やり女バド作ったのに……笑 こちらこそ更新楽しみにしてますね! (2022年7月24日 12時) (レス) id: 731a6b3855 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねいる | 作成日時:2021年9月1日 17時