▼ あっさり落ち着いた ページ20
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次の日
「なんかあっさり落ち着いたな」
俺たちはご飯を食べ終わり、暇になった時間にそんな話をする。
「へ?」
大喜はムカつく顔で俺に聞き返す。
「男女がひとつ屋根の下にいて、ここまで何も起こらないのかと思って」
反論しようとした大喜のスマホから通知音が鳴った。
スマホの画面を見た大喜は、「千夏先輩っ!」と興奮したように立ち上がる。
LINE知ってたのか。
意外と上手いこといってるじゃん。
横から覗きこんだトーク画面にはこんな文字が。
突然ごめん
私のジャージ間違って持っていってない?
ゴソゴソとカバンを漁った大喜はやがて、"鹿野"と書かれたジャージを見つけ出した。
千夏先輩は5限が体育らしい。
これはやらかしたな、大喜。
「…Aなら俺と千夏先輩の同居も知ってるし、最適だよな…」
さすがに女子の体操服を届けに行くのを渋った様子の大喜はAを探す。
しかし、いつもいるはずのAの姿はこういう時に限って見えなかった。
「Aならそこで電話してるぜ。呼んでこようか?」
俺たちがAを探していることに気づいたクラスメイトに声をかけられる。
見てみると、何やら忙しそうにスマホを耳にあてるAがいた。
「…あー、まぁいいや!俺、届けてくる!サンキューな」
大喜は自分で届けることにしたらしく、教室から駆け出ていった。
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Aside
昼休み、雛が部活の集まりに行ってしまい、何をしようかと考えているとポケットに入っていたスマホが震える。
見てみると、遊佐くんからの電話だった。
急いでベランダに出て着信に応答する
『…もしもし?遊佐くん?』
「あ、出た。時間大丈夫だった?俺は昼休みだからかけてみたんだけど」
遊佐くんの学校も昼休みだったんだ。どこの高校なんだろ
『私もちょうど昼休みだから大丈夫。どうかした?』
電話越しの遊佐くんは、少し遠慮がちに声を潜める。
「今日、何もなかった?ほら、昨日の1件があったから」
あぁ、バイト中の…。心配してくれてたんだ
『ううん、大丈夫だよ。ありがとう。心配かけちゃってごめんね』
「いや。よかった。」
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推しが尊い国民☆(プロフ) - アオのハコだぁぁぁ!という気持ちでいっぱいなのと、すっごい甘酸っぱい!!!!青春だー!!!という気持ちでいっぱいです!ハマりました!!!!応援させてください! (1月6日 12時) (レス) @page49 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - たむきちさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです!頑張ります! (2022年8月23日 11時) (レス) id: 02a126947b (このIDを非表示/違反報告)
たむきち - 初めまして!アオのハコの夢小説が少ないなーと思って見てみたらねいる様の夢小説を見てどっぷりハマってしまいました!これからも頑張ってください💪 (2022年8月15日 10時) (レス) id: f8dacf2831 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - ほんずきさん» コメントありがとうございます!私も読み切りの時から好きで連載が始まったってことで夢小説を作らせていただきました笑 応援ありがとうございます、頑張ります!! (2022年7月24日 12時) (レス) @page9 id: 731a6b3855 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - 水飴さん» コメントありがとうございます!私も水飴さんの作品読ませていただきました!弓道部って違う部活なのに大喜千夏と上手く絡ませてるのすごいですね!私楽しようと無理やり女バド作ったのに……笑 こちらこそ更新楽しみにしてますね! (2022年7月24日 12時) (レス) id: 731a6b3855 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねいる | 作成日時:2021年9月1日 17時