幼なじみたちの恋を応援したいと思う。【アオのハコ】

▽　プロローグ ページ1

*




我が栄明中学高等学校は中間一貫のスポーツ強豪校で。

私たちは中学の部活を引退後、高校のバド部の練習に参加させてもらっている。



個人戦だけではなく、ダブルスにも力を入れているバド部では、ミックスダブルス対策に、ほぼ男女混合である。

そんな自由な、受験に追われることのない日々の中、彼女たちは話すのだ。


「あー、結婚できたらなぁ」


恋バナを。




『「大喜、諦めな？/ムリだろ」』

「冷った！」


散らばったシャトルを片付けながら話す3人。



女バスの先輩に惚れた熱い少年、猪股大喜。

メガネをかけたクールな少年、笠原匡。

才能に恵まれた華やかな少女、AA。



この3人は同じバドミントン部である。



バド部の男女比は約8：2。

部内に同い年の女子が少ないAは、こうして1番仲が良いと言える大喜と匡の元にやってくるのだ


「なんの話してんの？」

「うわっ！」


その声と共にガクンと体勢を崩す大喜。

大喜は膝カックンを食らったのだった。


「なにすんだよ！」


二ヤリと笑うのは新体操部のいたずら好きの少女、蝶野雛だ。


4人は中学からの幼なじみ兼、親友をしている。

いつの間にかこの4人でいるのが落ち着く…と一緒にいるので周りも公認である


「別に大したことじゃ。

…参考までに聞くけどさ、女子ってその…されると嬉しいこととか」


大喜からの珍しい恋バナに分かりやすくテンションをあげた雛は自分の理想を語り始める。


「そして、なにより大切なのが……肉 体 美」


目をキラキラさせる雛にドン引いた大喜。


「こいつは置いといてAは？好きなタイプ」

『え？私？

んー、好きになった人がタイプなんじゃない？』


「……満点の解答ありがとうございます」



両方使えねぇ…。と大喜は大きなため息をついた

▼　あざとい→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す