【安室透】運命のキミ。

差出人 ページ36

私は…


安室さんのことが好き。大好き。


でも＿＿。

安室さんの顔が見れない。

好きで好きでたまらないのに。
今すぐ抱きつきたいのに。


私は、私は…大好きな秀兄を裏切るようで苦しい。

安室さんは秀兄殺した組織の人間だ…。
それに秀兄を恨んでるのかもしれない。

どうしても割り切れない。


それに自分も秀兄に愛されていたのかわからない。

そんな私にこんな ことを言う筋合いはないのだけれど。



もし秀兄が生きていたらどう言ってくれるのだろう。


私は安室さんと幸せになっていいのだろうか。

悩み悩んで私が出した答えは…


｢ごめんなさい」

私は安室さんを押しのけ、お姉ちゃんを無視し、家に帰った。



｢うぅ…」

何回目だろう。

私はまた逃げてしまった。



もうこんな思いはしたくない。
もう忘れてしまおう。

そう思ったときだった＿＿。


カタッっと音がした。
何か荷物でも届いたのだろうか。


見に行ってみると一通の手紙がある。


｢誰からだろう？……っ！」


私は手紙を落としてしまった。


その手紙にはありえない名前が本人の字で書いてあったからだ。


『from:赤井秀一』

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