【安室透】運命のキミ。

誰か ページ17

(はぁ…)

今朝見たい夢のせいで気分が悪い。
授業にも集中できずにいた。


なんで今さらあんな夢を…


雨の降る帰り道。気分転換になるものもなく、そのまま家に帰ろうとしていた。


「あ…」

気がつくとポアロの前に来ていた。いつもなら喜んで寄るがそんな気分にならない。


そのまま通り過ぎようとすると。


「あ、Aさん。こんにちは」

安室さんに呼び止められてしまった。



「あ…あの……」
気分転換になるかもと入ることにした。




特に喋らずコーヒーを飲んでいると。

「Aさん元気がないようですが、どうかしましたか？」

「え…何もないですけど」


なんとなく誤魔化してしまった。


「でも心配です」


そんな風に返された。でも私の悩みは誰にも言えなくて。




なのにすがりたくてしょうがなかった。





この人にだったら…言いたくないけど助けて欲しい。


なんてわがままだろう。



(そんなのダメだ！)

私はお金を置くと黙ったまま走り店を出た

雨→←置いてかないで

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す