とりあえず戦国でやってく

9.目が覚めたら修羅場でした ページ10

｢…い、創。おい、創!!起きろ!!｣
｢うん…？なんだようっせえなぁ｣
どれくらい寝たのだろうか、俺は大河の声で目を覚ました。ぼんやりとした意識の中、ゆっくりと目を開ける。目の前に広がっていたのは、一面の河原…ではなく、甲冑らしきものを着た数人の男達だった。
｢起きたか、そちらの者も｣

その中の一人がこちらに声を掛けてきた。何か光るものを持っている。どうやら刀のようだった。しかし、まだ俺の脳は起ききって居ないようで、こちらに向けられている刃の真の意味を理解出来ていない。
｢では再び聞こう。主らは誰だ、もしや、斎藤の手の者か｣
相変わらず刃は俺たちを向いたままだ。ここでようやく働き始めた俺の思考はフルで回転し、僅か数秒で命の危機に陥っていることを察した。一瞬この刀もよく出来た作り物かと思ったが、刃がどう見ても違う。そして、この持ち主から感じられる冷酷な殺気も、この刀が本物である裏付けとなった。

〃→←8.川があったので休みました

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