とりあえず戦国でやってく

7.引き返したら壊れました ページ8

｢なあ大河、見つけたんならなんで教えてくれなかったんだ？そこに現在地聞けば良かったろ｣
ふと、疑問を大河に投げかけた。大成と通話が終わり1分。引き返してすぐだった。
｢…｣
しかし、大河は一向に答えない。首を捻ってじっと何かを考えている。
｢おい大河!!｣
｢なぁ創。不思議に思わねぇか？これまで圏外だったのに急に繋がるなんて｣
口を開いた大河は、そう問いかけてきた。確かに妙である。心配している(だろう)親には繋がらず、大河と山に入って通信状態が悪いはずの大成と繋がったのだ。
｢だから俺はこう考えるんだ…ここはパラレルワールドだってな!!｣
｢…ハァ?(ﾟДﾟ)｣

…開いた口が塞がらなかった。これまで馬鹿、となっていたこいつへの印象がキ〇ガイへと変化しそうだった。
｢ほら、良くあるだろ!?小説とかのご都合設定!!あれと一緒だよ!!同じ空間の人とは通話できる的な!!｣
大河が力説する。半ば呆れながら聞いていた。その設定だと辻褄はあっていたが、あまりにも馬鹿馬鹿しく、半分くらい聞き流したと思う。
｢…んで、パラレルワールドならどうするんだ？｣
｢決まってんだろ!!魔法使いになるんだよ!!｣
｢頭冷やせ馬鹿野郎｣

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