テスト明け ページ23
そして、奮闘すること2週間。
2日間の攻防の末、全てのテストが幕を下ろした。
無論、Aとて教科書を覚えるだけでは満点は取れそうにないので、殺せんせーにしっかり教えてもらった。
おかげで仕事のほうはかなりおろそかになってしまったが。
今はテスト2日目の帰りである。
｢すみません鬼灯さまー⋯｣
[いえ、全然大丈夫ですよ。明日は土曜ですが、戻って来れそうですか？]
｢勿論戻ります！というか、今から行きます｣
[分かりました。無理はしないでください]
｢了解です｣
電話を切り、ため息と共に空を見上げる。
ここ2週間、テストのため1度も地獄へ帰っていない。
とんでもない量の書類が溜まっている事だろう。
ぎゅっと唇を結び、Aは急いで駐輪場へ向かった。
｢鬼灯様ああぁあぁぁぁぁっ｣
[お久しぶりです]
第2補佐官が地獄へ舞い戻ったのは、その夜だ。
｢Aちゃんお帰り〜⋯テストどうだったの？｣
閻魔大王の言葉には答えず、その机に山と積まれた書類へ目をやる。
｢⋯またサボったんですか｣
｢また！？ 今回はちゃんとやってたよ！｣
｢嘘ですよ。現世にドーナツ買いにいってましたから｣
鬼灯が冷たい目で告げ口する。
｢だってあれは君が食べちゃったから──ぎゃああああぁぁぁぁあ｣
鬼灯の金棒が炸裂し、大王が憐れな叫び声を上げた。
｢そういえば、先程レディ・リリスさんがお見えになりましたよ｣
｢えっ⋯ほんとですか！どこに居ます？｣
｢多分今は妲己さんの所ですね。挨拶して来てもいいですよ｣
｢ありがとうございます！行ってきます！｣
尻尾を振り回しながら、高速で駆けていくA。
その後ろ姿を眺めながら、鬼灯は小さくため息を吐いた。
｢⋯⋯まだ思い出さないんですかねぇ⋯｣
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レズア - 面白くて一気読みしました！更新待ってます！頑張ってください！ (2020年3月26日 21時) (
レス) id: 992ebf245b (このIDを非表示/違反報告)
みなと - 初めまして、狐火さん。話の切り替え方なども読みやすく分かりやすいので、一気読みしてしまいました。キャラクターのブレはあまり無いように私は思いますし、心情の描写もとても綺麗ですね。尊敬します。無理せず、気が向いたらまた更新してくださると嬉しいです。 (2019年11月28日 16時) (レス) id: aa9b91acbd (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - あと業の口調「___だよ〜〜〜」のような口調です。少し女性のような口調です。けれど、「〜なのよ」の口調では、ないので気を付けて下さい (2019年1月20日 23時) (レス) id: d6d929f7e2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - 私あんまり、鬼灯の冷徹分からないので「」の上にキャラの名前の一部を付けてくださいますか？（例）赤羽「」みたいに。あくまで私自身の個人意見です。 (2019年1月20日 23時) (レス) id: d6d929f7e2 (このIDを非表示/違反報告)
猫かぶり少女(プロフ) - 初めまして！めっちゃ面白いです！続きめっちゃ気になります！更新頑張ってください！ (2018年11月18日 22時) (レス) id: b0408dc810 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐火 | 作成日時：2017年4月11日 17時
