RED【LDH】 (ページ6)

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A｢そじゃもうちょい寝てな｣

私は寝室を出て冷蔵庫の中を確認する。

健太は放っておけば昼くらいまで寝てるだろうから､朝ごはんはいらない。

私だけ適当にあるものでホットサンドを作って食べよう。

A｢ちゃんと食器2つずつあるんだ｣

どこか生活感がないようにも思える健太の家だけど､食器はちゃんと揃ってた。

こりゃ相当女連れ込んでるなぁって思ったけど別にだからどうという訳でもなかった。

健太はムカつくくらいにモテるから､こんなことだろうって思ってた。

そして､ムカつくくらいモテる健太にはムカつくような悩みがあった。

｢甘やかされすぎてつまんない｣

何時だか健太が言ってた言葉だ。

モテない私はもうホントに殴ってやろうかって思ったけど､真剣な表情の健太に巫山戯てるわけじゃないって気付かされた。

どうにも健太を好きになる人はみんな"健太に尽くしすぎる"みたいだ。

自分の思い通りになるような女の子じゃ健太を満足させられないらしい。

健太｢朝ごはんは？｣

A｢起きないと思ったからないよ｣

健太｢作って｣

A｢やだよ､なんで健太のご飯なんか…｣

健太｢健太の家では健太が絶対｣

A｢暴君だ｣

丁度､私が朝ごはんを作り終わったくらいに起きてきた健太。

きっと普通の子なら即答で健太のために朝ごはんを作ってあげるんだろうなぁ。

だから健太もどんどんワガママになるんだ。

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