RED【LDH】 (ページ39)

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直人｢泣け泣け！お前ずっと忙しくて､辛くても泣く暇なかったろ…今のうちに全部涙流しとけ！｣

私は暫くNAOTOさんのお言葉に甘えて泣き続けた。

もう涙だしきって出なくなった頃にNAOTOさんがホットミルクをいれてくれた。

直人｢あと､落ち着いたらでいいから彼氏に連絡してやれよ｣

A｢あ！！っ最終審査！！！｣

彼氏という言葉で思い出した。

プデュの最終審査と順位発表は12月11日だったはず。

もう1週間以上過ぎてしまったと慌ててスマホを確認すると奨から何件も連絡が入っていた。

奨生放送見てくれた?

奨デビュー決まったよ!

奨 11位だからギリギリだったけど笑

奨朱音のおかげ!ほんとありがと!

奨仕事､落ち着いたらでいいから声聞きたい

奨ごめん

最後のごめんという言葉を奨は一体どんな気持ちで売ったのだろう。

私は奨になんて言ったらいいのか分からなかった。

1番大事な時に見捨てたようなものだ､合わせる顔もない。

きっとデビューが決まった奨は忙しくしているはずだから､連絡するのも躊躇ってしまう。

直人｢お前の彼氏､そんなんで怒るやつなの？｣

A｢っ違います！…いっそ怒ってくれたら…嫌ってくれたらいいんですけど…｣

そうだ。奨のデビューは無事決まった。

このまま別れて私の事なんか嫌いになってくれたら､忘れてくれたらいいんだ。

Aごめん､忙しくて見れてなかった

Aデビュー決定おめでとう

直人｢うわぁ素直じゃないね～お兄さん心配だわぁ｣

A｢お兄さんじゃなくておじさんですよ｣

直人｢お前っ！否定できねぇけどそんなこと言うなっ！｣

震える手でなんとかそれだけ打って送ると覗き込んできたNAOTOさん。

ステージから落ちて2週間眠ってました､なんて今更言えるわけない。

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