RED【LDH】 (ページ37)

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-A side-

目を覚ますと､見たことも無い真っ白な天井があって､自分が何をしてしまったのか気づいた。

―ステージから落ちた。

ダンサーとしては最悪のミスだ。

お客さんにもスタッフにもメンバーにも迷惑をかけてしまった。

ステージに立たない方が迷惑になると思っていたのに､これじゃ休んだ方がマシだった。

｢っおい､起きてんならナースコールしなさいよ｣

病室の扉が開いて入ってきた人物に私は目を見開いた。

A｢NAOTOさん…なにしてるんですか…｣

直人｢なにって､お前のために予定より1週間早く大阪来たんだよ｣

三代目のリーダー､NAOTOさん。

クリスマスに行われるライブより遥かに早く大阪に来てくれたのだという。

A｢1週間どころじゃないでしょ…｣

直人｢何言ってんだよ､もう今日20日だぞ｣

NAOTOさんに今日の日付を教えて貰った私は耳を疑った。

大阪公演最終日は8日だった､まさか12日間も私が眠っていたというのか。

いや､そんなことより…。

A｢福岡公演はっ！？｣

直人｢無事終わったよ､Aの代役は真白が引き受けた｣

A｢…真白が｣

直人｢お前の代わりなんか他のダンサーには荷が重いっての｣

NAOTOさんは私が眠っている間のことを話してくれた。

亜嵐くんは仕事があるから1日しかいれなくて､健太と瑠唯も仕事の合間に来てくれてたらしい。

私が抜けた福岡公演には忙しいはずの真白がダンサーとして入ってくれたと。

A｢あの…NAOTOさん､ナースコールは？｣

直人｢うわ､そうじゃん目覚めたらすぐ言えって言われてんの忘れてた｣

それからNAOTOさんがナースさんとお医者さんを呼んでくれて､体調に変化はないか質問をされたり､身体を触られたりした。

だけど特に問題はなくて､2日後に抜糸したら退院できるという。

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