RED【LDH】 (ページ13)

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奨｢俺なんかしたかな？｣

A｢いや､奨には勝てないって諦めたみたい笑｣

だから私は来ない方がいいって言ったのに､着いてきた健太が悪い。

奨のことを良く知っている健太だからこそ､彼に非の打ち所がないことを分かっている。

A｢で､どうしたの？｣

奨｢一次通ったよ｣

A｢ほんと！？流石だなぁ､奨なら絶対できるよ！｣

私は奨の言葉に興奮して飛びついた。

私は健太に彼氏が業界人か聞かれた時にＮＯと答えたが､奨は正に今デビューの夢を追いかけている。

奨｢ありがとう､Aがいるから頑張れるよ｣

"PRODUCE 101 JAPAN"というオーディション番組に応募した奨は無事に一次審査を通過したらしい。

その番組では101人の練習生の中から国民投票により11人がボーイズグループとしてデビューできる。

まずはその101人に選ばれなくてはならない。

奨｢暫くはオーディションとかあるから､あんまり会えなくなると思う…｣

A｢そんな､私と夢を天秤にかける必要ないから！

私だってこれからツアー帯同したりでバタバタだし､気にしっ…｣

私が話している途中で奨が私を抱きしめてきた。

奥手な彼がそういうことをしてくるのは珍しくて私は彼から不安を感じ取ってしまった。

奨｢健太と寝た？｣

何が原因で奨にそれを気づかせてしまったのか私には分からないけど､長い付き合いだからこそ奨には隠し事はできない。

というより､私もそれを隠すつもりはなかった。

A｢うん｣

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