BLUE 【LDH】 (ページ31)

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撮影の間はLDHTVのスタッフは大忙しだからAちゃんもバタバタだった。

16人の撮影ってなるとまぁ相当大変。

今までの私だったら､撮影の邪魔になるからってレストランとかで終わるまで待ってたと思う。

だけど､今は隙あらば北人くんが寄ってきてくれるから傍にいたかった。

樹くんもバタバタ頑張ってるAちゃんを目で追っている。

亜知｢北人くんも最初はあんな感じだったよね｣

北人｢え､気づいてたの？｣

亜知｢あんなに見られてたら視線感じるよ笑｣

そんな樹くんを見ながら北人くんと話していると､キョロキョロしながら健太くんが近づいてきた。

健太｢今日､菜月ちゃんって来てます？｣

亜知｢来てると思いますけど､菜月ちゃんがなにか？｣

健太｢じゃあやっぱり…｣

まさか健太くんから菜月ちゃんの名前が出るとは思わなくてビックリした。

そんなに話しているところを見たこともないし､なんだろうって不思議に思う。

健太｢真白がルートC行かなかったのは､菜月ちゃんが原因だと思うんすよ｣

北人｢でも菜月ちゃんが好きなのってまこっちゃんですよね？｣

亜知｢え､慎くんなの！？｣

当たり前のように言った北人くんの言葉に私は頭を抱えた。

それで何となく分かってしまったから。

女子会の時によく菜月ちゃんが話す"好きな人が忘れられない彼氏"っていうのが慎くんだったとしたら､その忘れられない好きな人ってのが真白だ。

健太｢シーッ！葉山さん声大きいですって…｣

亜知｢ごめんなさい､菜月ちゃんが真白に何か言ったの？｣

健太｢"慎くんに関わらないでほしい"って言われたらしいですよ｣

私は驚いて言葉が出なかった。

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