BLUE 【LDH】 (ページ20)

今日:16 hit、昨日:19 hit、合計:60,448 hit

20 ページ20

・

樹｢なんで北人さんがいるんですか？｣

北人｢だって､亜知さんが樹ん家にいるから～｣

マネージャーに送って貰ってAさんと帰ろうと思ったら北人さんが着いてきた。

なんでも真白の家にあるAさんの荷物を亜知さんが持ってきてくれているらしい。

確かに真白を俺の家の前で待たせる訳にもいかない。

A｢亜知さん､荷物わざわざごめんなさい｣

亜知｢いーのいーの！ついでだから私と北人くんも家にあげてもらってもいい？｣

樹｢全然いいっすよ｣

亜知さんはきっとAさんの様子を見るために来てくれたんだ。

Aさんも亜知さんがいれば俺ん家でも少しはリラックスできるだろうし､一緒にご飯でも食べましょって話す。

北人｢やった！マースに会える！｣

A｢マース？｣

樹｢あ､ネコ飼ってるんです｣

A｢そうなんやマースに嫌われんようにせんと笑｣

家に入って電気をつけると奥の部屋からマースが顔を覗かせる。

北人さんがわぁってマースに駆け寄って逃げられる。

俺はAさんの荷物を部屋まで運んで､北人さんからマースを救出する。

亜知さんとAさんがご飯を作ってくれるみたいで､暫くは北人さんと2人で話す。

北人｢樹が思ってる以上にこれから大変だと思うよ｣

樹｢分かるんすか？｣

北人｢亜知さんもPTSDとまではいかないけど…似たような感じだからね｣

そうだった。

前に北人さんから話を聞いた時､亜知さんは前の職場でセクハラを受けていて男性恐怖症みたいになってしまっているって聞いた。

一度北人さんが触れて､全力で拒絶されたことがあるらしい。

樹｢まだ触れられないんですか？｣

北人｢俺からは触らないよ
亜知さんからたまに手繋いでくれたりはするけど､それだけ｣

亜知さん自身も北人さんを拒絶してしまったことを申し訳なく思って､北人さんも触れてしまったことを反省して暫く距離を置いていた2人。

だけど､今こうして2人は想いを通わせている。

好きな人に触れられないってどんな気持ちなんだろう。

・