BLUE 【LDH】 (ページ17)

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隣人｢503号室の人の知り合い？｣

北人｢はい､連絡が取れなくて困ってるんです｣

隣人｢私､502に住んでていつも凄い音がするのよね…
彼女さんいつも笑顔だから何も聞けないんだけど…｣

亜知｢あの…中入れてもらってもいいですか？｣

俺たちの唯ならぬ雰囲気を察したAさんの隣の部屋の人がエントランスを通してくれた。

また走って部屋の前まで行って一度立ち止まる。

北人｢待って､証拠もないのに人の家に乗り込むのはまずいよ…｣

樹｢だからってAさんに何かあるまで待てないです！｣

部屋の前で話していると中からガラスの割れる音とバタンッと大きな音がして､いても立っても居られずにドアノブに手をかけた。

鍵が開いていて中に入ると､床に倒れるAさんと彼女を見下ろす男の姿があって俺は慌てて二人の間に入った。

樹｢Aさんっ！｣

弘樹｢なんだお前ら？｣

Aさんの手は割れたガラスに触れたのか真っ赤に染まってしまっていた。

俺の後ろでは亜知さんが警察と病院に電話してくれて､北人さんはカメラで証拠写真を撮ってくれていた。

A｢樹くん？なんで？｣

弘樹｢お前が最近コイツに付き纏ってる男か｣

樹｢手､出して｣

俺は男を無視してAさんの手をとってそこに持っていたハンカチを巻いてあげる。

男はイライラしながら俺に手を挙げようとして､北人さんが腕を掴んで止めた。

北人｢俺ら結構鍛えてるからアナタより力ありますよ？｣

こんなにも北人さんを頼もしいと思ったことはないんじゃないかって思った。

俺らの中では細いってバカにされる北人さんも一般男性よりは筋肉があるわけで､余裕でAさんの彼氏を抑えていた。

亜知｢Aちゃん､今からあなたの彼氏は傷害罪で警察に連行されるの…｣

A｢…私のせい？｣

亜知｢違うあの人が悪いの､Aちゃんは何も悪くない｣

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