ドラ恋~KissOnTheBed~2

第5話 ページ38

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〈1.同棲ハウス オーディション当日の朝。〉

ベッドで眠る玲於と怜奈はお互い外側を向いて寝ているが､その背中はギリギリ触れないくらいの近い距離だった。


怜奈｢ねぇ玲於｣

玲於｢…ん｣

怜奈｢好きな人が突然いなくなるってどんな気持ちだろ｣

玲於｢すぐには受け入れられないんじゃね？｣


2人は背中合わせのまま､いつから起きていたのか普通に会話を始めた。


怜奈｢だよね…想像も出来ないくらい､辛いなぁ｣

玲於｢お前も大概不器用だし､強がりだよな｣

怜奈｢いやそれは貶されてるんだよね？｣

玲於｢ふっ､ハハハッ笑｣

怜奈｢ちょっと､なんで笑ってんの？｣

玲於｢俺ら朝から空気重いなぁって笑｣

怜奈｢役作り！大事でしょーが！｣

玲於｢うん､そうだね､大事大事！笑｣


バカにしたように笑う玲於をバチンと音がするくらい怜奈が叩いた。


玲於｢痛っ！…ぼーりょくはんたーい｣

怜奈｢これは暴力じゃない！躾！｣

玲於｢俺犬じゃないんだけど笑｣

怜奈｢いーから､ほら！1回通すよ！｣

玲於｢はーい｣


こんなわちゃわちゃした後でも一瞬でスイッチを入れて練習を始める2人。

纏う空気が明らかに変わった。




渡辺『すご…役者だね…』




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