第4話 ページ12
煉獄side
婚儀を行う日になったが、来たのはAと使いの者だけだった。
「A、ご両親は…」
『兄様の用事に付き添いです』
「そうか」
日付は事前に伝えていたし、
必ず行くと言われたのだがな。なるほど。
「案ずるな、婚儀の支度をしよう」
『はい』
婚儀の支度は進んでいたが、誰か来るのが鬼殺隊の者は誰もがわかる。
「どうかしましたか?」
「煉獄殿!!これは、どういうことですか!!ウチのAを勝手に」
「そうよ!!これは誘拐よ!!」
何を言っているんだ。
何がしたいのか、よく分かっている。
「いつも我が一族が鬼殺隊の人たちとお見合いさせていただきましたが、今後は」
「結構ですよ」
御館様が言ってのける。
「…へ、あ、の…産屋敷、様…?」
「Aから色々聞いていたし、事前に調べていました。あなた方のAに対する仕打ち…。その考え方を良しとする人に、ウチの子たちを差し出せません。お帰りください、いやなら…無理やりにでも帰ってもらいますが」
「っけ、結構だ!!この死に損ないが!!あんな出来損ないなど、こちらから捨ててやる!!」
御館様とAに対する言葉、その言葉だけは許せなかった。
俺はAの父親の首元に刃を立てる。
「ひ、ヒィッ」
「……一般人は殺しはしない、が…妻を貶されて正気でいられるほど俺も……人間は出来ていない。これ以上顔を見てるだけでも腹立たしい、立ち去ってくれないか」
「い、命、命だけは!!」
「なら立ち去れ」
「はいぃぃぃい!!」
すっきりした。
「さあ、始めようか」
御館様の一言で始まる。
現れたAは美しかった。
「綺麗だ」
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作者名:あまんだ | 作成日時:2024年1月19日 3時