58話 ページ10
A君は特に後遺症もなかったらしく、すぐ退院することが出来た。私は再度A君にこう言った
「A君……ごめんね。私のせいで」
「それは何回も聞いた。あいつに言われたからってカコが俺に気を遣うことはねーからな。そもそも俺が勝手にやったことだし」
そう言いながら、A君は私の頭を撫でた。ドクン、と胸が高鳴る。まただ。この感覚……つい二週間前にも体験したような…
「Aおめでとうー」
「おう。ありがとな。今村」
そう言って笑い合う二人に何故か胸が痛む。あれ、この感覚も二週間まえに経験したような…
「(……でも、今は…)」
A君の退院をよろこばないと……!私はそう思いながら、A君の元へと駆け寄った。
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「そ、それで想楽ちゃんに後日相談したら、それ恋だよって言われて……」
私がそういうと、女の子達は目をハートにさせ、こう言いました。
「……Aイケメンすぎるわね」
「これは惚れるわ」
そう言ってまりんちゃんはうんうん、と頷き、私の手を握りこう言いました。
「じゃあ、私その恋応援するわね!カコちゃん」
「あ、ありがとう。まりんちゃん」
そう言って私は笑った。
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Aside
「これカコとAで行ってきてよー。同じ委員会でしょ?」
「相原さんとA君がここを担当してねー!」
「相原とAがここ?お邪魔しました」
……なんだか、多い。カコと一緒になることが。それ自体は全然いい。カコのことは嫌いじゃないし。でも…
「(何か皆に意図して二人っきりになることが…)」
一、二回ならまだ気にしていなかっただろうし、三回目ならまだ偶然かなーと思えるのだが……
「(五回はちょっとなー)」
多すぎる。しかも、みんなの残りの仕事を押し付けられているようにも見えるのだが……それは気のせいだろうか?
「あーら、相原さんとA君じゃない」
そう思っていると、浜名が来た。浜名苦手なんだよなぁ。こういう女子を冷静に対処出来る高尾が本当に凄いと思う。
「今日相原さんとA君が一緒にいる所よく見るわねー。可哀想に。皆の雑用を押し付けられて」
「え……?」
やっぱり。ったく、カコが優しいからって何にもかもカコに頼るなて話だよな……そう思っていると
「悔しいでしょ。相原さん。ねぇ、心愛と一緒にさ…」
……嫌な予感がする…
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かんな(プロフ) - あやさん» ありがとうございます!そう言ってくれると嬉しいです! (2020年8月8日 8時) (レス) id: d024afc4b4 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 応援してます!!頑張ってください (2020年8月7日 18時) (レス) id: 41416aa890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かんな x他1人 | 作成日時:2020年7月4日 11時