弐拾参 ページ24
食器を全て片付けた私は、降谷をソファーの前に座らせ、髪を乾かし始めた。
ふと思ったのだが、今私は彼を若干見下ろしながら髪を乾かしてあげているので……普段見上げることの方が多いから、少し新鮮な感じがする。
あと、こんなダイレクトに降谷の髪を触ったことがないから……かなり嬉しい。
アハハ〜、多分今の私の顔かなりニヤニヤしてるわ。
もし降谷に見られたら「気持ち悪い」って言われるんだろうなぁ〜(笑)
そんなことを考えながら手を動かしていると、あっという間に彼の髪の毛は乾いてしまった。……まあ、短いし当たり前か。
『……よしっ、降谷。終わったよ』
私はそう言って、ドライヤーを洗面所に片付けに行った。
そして、ソファーの方に座りなおした降谷の所に戻ると、私はそろそろ家に帰ると伝えた。
「……は?」
『いや、私のブラウスとか多分乾いてると思うし。これ以上長居したら悪いから』
「こんな短時間で乾くか普通」
『大丈夫、大丈夫。多少濡れてても』
「……ハァ。お前、明日休みだろ」
『え? まあそうだけど……』
「なら泊まれよ」
『……は?』
え、ちょ、ちょっと、聞きました奥さん(←誰だよ)? 彼、私に泊まれって言ったんですよ!?
……なんか……それは私に対して言うべきではないセリフのような気がするんですが。
『い……いやいや、そんなの悪いって』
「お前をそんな状態で帰せる訳ないだろ」
『え、何言ってんの? 私普段と大して変わりないわよ』
泥酔している訳ではない。以前も言った通り、私はお酒には強い。
もし帰り道で暴漢に襲われたとしても、瞬殺出来る自信がある。
てか、こんなこと言う降谷の方が絶対酔ってる。
「……A、少しは考えろ。もう12時過ぎてる状態で、女性が一人で帰るのは危険すぎる」
『えっ……降谷って私のこと女性として見てくれてたの!?』
「お前なぁ……」
『アハハ、ごめんごめん。……まあ確かに、降谷の言う通りかも』
「……ハァ。Aは自覚が足りてなさすぎる」
『えへ』
「……せっかくの機会だ。無駄にはしたくないな……」
意味不明な言葉を呟いた次の瞬間、降谷の腕が私の体を捕らえた。
そして、私はソファーに押し倒される形となってしまった。
――――――……え?
『ちょ、ちょっと……何してんの降谷……!?』
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推しが尊いマン(プロフ) - 更新マジ感謝です。ありがとうございます (2021年1月14日 15時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - 梨色さん» やったああああ!!!ありがとうございます!!!!楽しみに待ってます!! (2021年1月11日 16時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
梨色 - まだ読んでくださる方々がいらっしゃることに対し感動しました。少しだけ更新頑張ってみようと思いますので、少々お待ちください。まずはストーリーを思い出します笑 (2021年1月11日 15時) (レス) id: bfcd433b02 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - そこで終わるのぉ!?更新待ってますー!!! (2021年1月11日 8時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
ふる - 34話のは合ってると思います!だって彼らのセリフですもんね?お話面白いです!更新楽しみにしてますね! (2020年2月15日 17時) (レス) id: 91b037fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨色 | 作成日時:2018年5月5日 20時