肆 ページ5
「始め!」
教官の合図とともに、私は降谷さんに攻撃を仕掛けた。
確か、降谷さんは趣味としてボクシングをしていたはずだ。以前にアニメで見たことがある。アレを鳩尾に食らったらマジでヤバイ。死ぬ。
ゾッとしながら必要最小限の動きで降谷さんからの攻撃をかわし、尚且つこちらからも反撃して、逃げ切るための隙を作ろうと奮闘する。
よし、まだまだ対応圏内。数日前まで現役やってた私を舐めんなよ!
……にしても、やっぱりイケメンだなぁ。降谷さん。
本当に将来が楽しみですねえ。トリプルフェイス。……まあ、スコッチとかの件はアレだけど。
「考え事か? A。余裕だな」
私はハッとした。……てか、敬語が外れたな。
『まさか。結構必死ですよ。……ていうか、降谷さん。女性に対しても容赦ないですね』
「さん付けはよせ。降谷でいい。……当たり前だろ? 前からAとは一度手合わせをしてみたかったんだ」
『(前からって……私知らないんだけどなぁ)なんで?』
「Aは女子の中で最も強い。その上、男相手でも互角にやり合うだろ? まるで対応に慣れているかのように」
『(まあ、そりゃあ……ねえ?)確かに。慣れている方ではあると思うわ』
私がそう答えた後、降谷さんはフッと笑った。そして私の目を見据えてこう言った。
「……お前、まだ本気出してないだろ?」
……この人の観察眼すご過ぎません? 警察学校時代もそうだったんですね。……そりゃそうか。
『……そう言う降谷さー……降谷はどうなの?』
「……これで本気だと思うか?」
その言葉を聞いた瞬間、私はニヤリと笑みを浮かべ、言ってやった。
『いいえ。……じゃあ、今から本気で行きますよ!』
2443人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
推しが尊いマン(プロフ) - 更新マジ感謝です。ありがとうございます (2021年1月14日 15時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - 梨色さん» やったああああ!!!ありがとうございます!!!!楽しみに待ってます!! (2021年1月11日 16時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
梨色 - まだ読んでくださる方々がいらっしゃることに対し感動しました。少しだけ更新頑張ってみようと思いますので、少々お待ちください。まずはストーリーを思い出します笑 (2021年1月11日 15時) (レス) id: bfcd433b02 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - そこで終わるのぉ!?更新待ってますー!!! (2021年1月11日 8時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
ふる - 34話のは合ってると思います!だって彼らのセリフですもんね?お話面白いです!更新楽しみにしてますね! (2020年2月15日 17時) (レス) id: 91b037fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梨色 | 作成日時:2018年5月5日 20時