STー赤と白の捜査ファイルー 石にしか興味がない女

おかいもの4 ページ9

赤城はため息をついて仕方なく宝石ショップに入る。

『うっわぁー！おぉ、あ、これも！』

子供のようにはしゃぎまくるA。

赤城「おい。そんな騒ぐな」

『…あ、スモーキークォーツじゃないですか』

赤城「人の話を聞け」

まったく人の話を聞かないA。

『知ってます？スモーキークォーツの石言葉』

赤城「んなもの知らん」

『責任感・くじけない心・素直・安眠ですよ』

赤城「結構いい石じゃねぇか」

『でも、効果は違うんですよねー』

赤城「効果？」

『はい。これ、お金が貯まるって効果があるんですよ』

赤城は何も返せない。

『石言葉と効果は違うんですよねー』

赤城「おい。いいから早く出よう」

『あー、レッドアンバーだ！』

赤城「おい…」

『これ、私の誕生日の石なんですよ。前売ってなかったんだよねー』

赤城は早く帰りたがっているのにお構いなしに盛り上がるA。


店員「何かお探しですか？」

『あ、レッドアンバー。入荷したんですね』

店員「はい。そうなんです。あまり在庫が少なくて、意外と買っていく方も多いんです」

『そうなんですよねー。熱心・向上心・積極的・プラス思考が石言葉とか、最高！』

店員「よくご存知ですね」

『だいっすきなんで！』

店員「お買い上げになりますか？」

『はい！』

赤城「おい。それが目的ではないだろ」

赤城が止めるが意味なし。

店員「そちらの方は、彼氏ですか？」

レジで店員が聞く。

『え？あぁ…はい！』

赤城「おい」

赤城をチラッと見て勝手に言う。

店員「お似合いですよ。ローズクォーツを差し上げます」

『え、いいんですか！？ありがとうございます！』

Aはご機嫌に赤城と店を出ていった。

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