胸が高鳴るのは ページ9
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私は震えながら、堪えきれなくなった涙を流しながら
全てを話した。
先生にも父の事を話したのは初めてだったから
時々驚いたような表情をしていたけど、言葉に詰まると『ゆっくりでいいよ』と背中をさすってくれた。
智はもう、途中から怒りに満ちた顔をしていた。
和｢ありがとう、話してくれて。思い出すのも嫌だったろうに、ありがとう｣
先生は泣きじゃくる私を撫でる。
智｢A、俺、最低だな｣
弱々しい智の声が聞こえる。
｢ううん、私が悪いの。私が中途半端だったから｣
もっと上手く自分を殺していれば
こんなややこしいことにはならなかった。
私の隠し方が甘かったから。
｢｢また｣｣
｢え？｣
先生と智の声がハモる
先生と智は顔を合わせて
智は舌打ちをかまして私を見る
智｢そうやって、また光のない目で、自分を追い詰めるな｣
和｢なんでもかんでも自分のせいだと思うな。今回は俺と智が一枚上手だっただけだよ｣
この2人には、何もかも敵わない。
智｢ニノ、悪いけど、2人にしてくんね？｣
智が先生に言う
今の智に怖いという感情はない。
でも、昨日自覚してしまった��あの思い��
が支配して、2人は無理だ。
先生に助けの目を向ける。
先生はフッと笑った。
和｢抱かねぇって約束するならいいよ｣
智｢抱かねぇ…けど喰うかも｣
和｢同じだろうが｣
智｢何もしねぇよ、こいつが嫌がることはしねぇ｣
和｢A、危ないなって思ったら、ちゃんと先生に電話しなさいね？｣
いつの間にか私の携帯に自分の番号を登録して
私の手元に戻す。
呆気に取られているあいだに
先生は私の頭をぽんぽん。として
部屋を出て行った。
そして、智と2人きりになった。
今度は緊張で、智の目が見られなかった。
智｢…俺が怖い？｣
なんて、また弱々しい声で聞く。
私はブンブンと首を横に振ると
『よかった』って
ふにゃっと笑った。
そんな表情に
私の胸がバクンっ…と跳ねた
．
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作者名：ぱるぷんて | 作成日時：2018年2月17日 16時
