朝 ページ22
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世間はもう12月
この家で暮らし始めて約1週間
現在朝6:30
今まではなかった男物がある洗濯物を
未だ不思議に思いながら干して
4人分のお弁当と5人分の朝ごはんを作る。
専業主婦である母さんは
じっとしてしているのが耐えられないのか
洗い物をしてくれる。
知｢私がやるからいいのに｣
｢私がやりたいからやってるの｣
知｢私の仕事がなくなっちゃうわ｣
｢みんながいない間は忙しいでしょ、朝ごはんの洗い物は私出来ないし、洗濯物取り入れたり畳んだり、掃除も、母さんの仕事でしょ？｣
知｢お弁当と朝ごはんと朝の片付けは母さんがやるわ｣
｢私は何を…｣
知｢帰ってきたら洗濯物入れて、畳んでくれればいいわ、あと夕飯の手伝いと片付け。朝と夜で分担しましょう｣
そう言って母さんは笑って
私から菜箸を取り上げた
知｢私の楽しみの一つでもあるのよ、いいから、着替えてきな。あと寝癖、しっかり治しなさい｣
そういって私を台所から追い出した。
私は大人しく部屋に戻り
制服に着替える。
洗面台に向かい映る寝癖を各視認しつつ
もう1度バシャバシャと顔を洗う。
｢ん〜、冷たいっ！｣
タオルハンガーに手を掛けるけど
そこにタオルは掛かってない。
あー、さっき洗濯機入れたんだった…
目が開けられないままタオルを探る
するとその手が掴まれ、タオルが渡される。
タオルで顔を拭き目を開けると
欠伸をしているスウェット姿の智がいた。
｢おはよ、タオルありがとう｣
智｢ん、おはよ｣
そう言って智は顔を洗う。
智｢あー、冷てぇ｣
顔を拭いた智は『さみぃさみぃ』
って言いながら私の横を通り過ぎる。
私も智について行こうと振り返る
ちゅっ
えっ…
智｢んふ、おはよーのちゅーね？｣
寝起きで呂律の回りきってない智の声は
いつまでも私の鼓膜を震わせた。
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作者名：ぱるぷんて | 作成日時：2018年2月17日 16時
