どんな思いで ページ1
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最後にちゅっ…と
空き教室に響くよなリップ音を残し
私から離れた。
離れた智の顔を、直視することが出来ない。
��ある気持ち��を自覚してしまったのもあり
恥ずかしい気持ちが私を支配する。
智｢A｣
優しい声で私の名前を呼ぶ。
智｢帰ろっか｣
智は何も無かったように空き教室を出ていく
何も、無かったように。
私は乱れた髪と服装を整え
涙を拭いて空き教室を出る。
教室の前には自分の荷物と私の荷物を持って
ドアにもたれかかる智と二宮先生が
私は柱の影からそれを見つめる
和｢誤解は解けました？｣
智｢ニノ、紛らわしいこと言うなよ｣
和｢お前の早とちりだろ？｣
智｢ニノには、あいつは話したんだな｣
和｢は？お前聞いたんじゃねぇの？まさか、怒りに任せて抱いたわけじゃねぇよな｣
智｢んなことしねぇよ、お前じゃあるまいし｣
和｢いつの話だよ。てか、じゃあ今まで何してたんだよ｣
智｢言わねぇよ｣
先生は『あっそ』と言ってこちらを見る
あ、目が合っちゃった。
先生はフッと笑ってこちらへ向かって歩いてくる
そして私の前で足を止め
私の首に腕を回した。
色素の薄い瞳が、私を捕らえる。
｢え、ちょ、先生…｣
和｢あいつに、何されてたの？｣
さっきの光景がフラッシュバックして
私の体温は一気に上昇する、
和｢こんなに顔真っ赤して、何されたの？｣
先生が私の頬を撫でた時智が
私と先生を引き剥がした。
智は先生を睨みつけたまま
私の腕を引いてその場をあとにした。
先生を振り返ると
やれやれ、という顔をしていたが
私に気づくとパッと笑顔になって手を振った。
私も先生にぎこちなく笑顔を向けて
引かれるがままその場を離れた。
私から、智の顔は見えない。
智は何を思っているんだろう。
どんな思いで、私にキスしたんだろう。
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作者名：ぱるぷんて | 作成日時：2018年2月17日 16時
