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-燭台切光忠side-



僕は夕餉を作り終え、皆を呼びに来ていた、んだけど…。


「…祖……、俺は、どうしたらいい…?」

「うーん…」


偶然会った長義くんに刃生相談を受けています。


え?どうしてそういう流れになったのかって?


いつもはかっこよく決めてる長義くんが珍しく取り乱した様子で縁側を走ってきて、「祖!」って涙目で駆け寄ってきたんだよ。

いやぁ、びっくりしたよね!



「いや、ね。何があったのかわからないと、何も助言出来ないよね」

「実は…」


話を聞いてみると、どうやら山姥切国広くんが顕現したらしい。

ずっと待っていた彼だ、僕も来てくれて本当に嬉しいんだけど…。


「何で折ろうとしたの?」

「…──」


何でも、山姥切国広くんに嫌悪感が生まれて、折ってしまおうとしたんだとか。

けど、その後腰を抜かしてしまった彼に手を貸そうとしたら、拒まれ、恐怖に怯える山姥切国広くんに戸惑い、どうしたらいいのかわからなくなってしまったのだそう。



「うーん。長義くん、流石に顕現したてなのに折ろうとするのは駄目だよ。相手は恐怖を感じてしまうだろうしね。それに、彼のことは君も待ち希んでいただろうに。全く、君たち二振ともひねくれてるからなぁ。もう少し素直になってみたらどうだい?」

「…すまない」


「長義くんは、嫌われたくないんだよね?」

「それはっ…」



ほら、そういうところだよ。

素直にそうだって言えないんだから。

まだ自分の感情を認めきれていない目の前の刀に、少しの溜息を吐いた。



「…だけど、もう手遅れかもしれない。偽物くんが普通だったら俺もここまで悩まなかったさ。なのに…偽物くんが女士になって来るなんて…!」



泣きそうな声で少し震えながら言う彼の言葉に自分の耳を疑った。




…え?女士!?

漆→←伍



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るるるんる - めちゃくちゃ好き… (2021年12月3日 17時) (レス) id: 3a1425707e (このIDを非表示/違反報告)
やよ - あの、はい、好きです(直球) (2021年10月25日 17時) (レス) @page5 id: f3622d769a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘冬 | 作成日時:2021年5月4日 11時

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