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お花がみっつ ページ4

安室(降谷)side






今日は、暫く無かった一日オフの日だ。
登庁も無いし、安室透としての仕事もない。


こんな日はいつぶりだろう。と思いながら最近通い詰めている米花町唯一の花園、baby's-breathへ足を運んだ。





「こんにちは。今日、やってますか?」




薔薇のアーチゲートに出迎えられ中へ入ると、とある女性がぱたぱたと駆けてきた。






この人は安室Aさん。安室透での時は同じ苗字と知ったときは驚いた。


出会ったのは数ヶ月前。先ほども潜ってきたアーチゲートを見かけた俺は、珍しいと思いここを潜った。

進んでいくと花に囲まれた誰かがいるのが見え、目を疑った。



彼女に、天使の羽が見えた気がして。
相当疲れてるんだな、と目をこすり、もう一度見ると彼女は俺に気付いたようでふんわりとした微笑みを向けながらこちらへ歩み寄って来たのだ。





『はじめまして。ここのオーナーをしています、安室Aです』






そうふんわりと笑い俺を見る彼女に、俺の何かが動き出した。

そこから話が弾み、安室透として彼女に近付いた。
それは任務や組織など、仕事絡みなんかじゃなくて。きっと、一目惚れだったのだ。彼女が近くに寄って花の紹介をする度に長いふわふわとした俺の対の銀色の髪の毛からは甘い香りがした。

こちらを見るその青色の瞳は、俺と一緒だなんてはしゃいでいた。
そんな彼女に、どんどん溺れていくばかりだった。

気付いたら少しの間でもここに来るようにしていて、仕事の合間を縫ったりポアロでの昼休憩のときなど、時間があればすぐにここに通う常連客になった。



すっかり彼女にも名前を覚えてもらい、俺が来た時にパァ、と顔が明るくなり緩む口に何度抱きしめて口付けを交わしたいと思ったことか。







奥に通してもらい、少し風景が変わった花園を見る。暖色系の花が多いんだな、と口にすれば途端に顔が明るくなって花の紹介を始める彼女を見つめる。





桜が咲くとの情報が出たので、次またここに来る口実を作れたのと同時に「行きます」と宣言をすると、顔だけで分かる嬉しいという感情に少し自惚れたくなる。



お茶を注文し、彼女は俺の手を引いて休憩スペースまで案内してくれる。
ほんのりと自分より温かくて一回り以上小さい手を噛みしめるように握り返した。

意識してくれることを祈って。






それにしても、彼女といるとすごく安心する。
最近はろくに寝てなかったように感じるから…。

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しおらん(プロフ) - 凄くお話いいです。天界側が凄く大好きすぎます!!これからも頑張って下さい!! (2019年12月21日 20時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
あると(プロフ) - さとう。さん» さとう。さん、コメントありがとうございます!夢主ちゃんふわふわしていてお気に入りなので、そう言ってもらえると嬉しいです!!更新ぼちぼち進めていくので、ぜひよろしくお願いします! (2019年7月7日 0時) (レス) id: ea1d837737 (このIDを非表示/違反報告)
さとう。(プロフ) - とても面白いです…夢主ちゃん可愛すぎて……!!これからも楽しく読ませていただきます!! (2019年6月28日 6時) (レス) id: 15c53c1034 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あると | 作成日時:2019年6月11日 22時

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