【実況者】本当の君。 (ページ4)

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スマホを突き出して指を滑らせた。
連写の音が、部屋の沈黙を切り裂く。

「ぅ、Aっ…！」

スマホのアルバムを確認して、男達の顔が写ってる事を確認する。
それから110番を打って、画面を突き出すように2人の男達に見せつけた。

「彼女から離れてください。でないと警察に連絡します。」

乱された洋服で恐怖に顔を歪める真美に跨ったり、腕を押さえつけている男達を睨む。

「やだなァ、警察なんて大袈裟だ。」
「そーだよ、この子が俺らのこと入れてくれたんだぜ？」
「…私の目にはそうは見えません。早く、出て行ってください。」

決してスマホを突き出す手が震えないように、表情を崩さないように淡々と告げる。
そうすれば、男達は真美からため息を吐きながら離れた。
内心、どうにかなりそうだと安堵の息を吐いたとき、真横からスマホを奪われる。
驚いて反射的に振り向いた瞬間腕を引っ張られ、真美と同じようにベットに投げられた。

「残念でした、俺たち3人いたんだよねー。」
「っは、なして…！」
「ハイハイ、イイコにしてれば優しくしてやるよ。」

上から押さえ込むようにのしかかられ、性急な手付きで身体をまさぐられ血の気が引く。
真美の啜り泣くような声に、カッとなって目の前の男を蹴り飛ばす勢いで跳ね除ける。

「ッ真美から離れて…ッ！」
「っこの、クソ女…！」
「いやぁっ…A…！」

ゴッ、と鈍い音と同時に米神に衝撃が走る。
それから真美の悲鳴が聞こえて、視界が揺らいだ。
殴られたのだ、と理解した時不意に部屋のドアが開かれる音がした。

「コッチです！」

よく通る声だと思った。
低過ぎず、かと言って高くもないその声を認識したと同時に複数人の足音が聞こえてきた。
ギャアギャアと騒ぐ男たちと、ホテルの警備員さんたちが揉み合いをしてるのを横目に、自らの身体を抱え込むようにしている真美に急いで近づいた。

「真美ッ、1人にしなきゃよかった…！ごめんね…！」
「A、頭ッ殴られてたよねッ！？大丈夫？？」

お互いに抱き合うようにして無事を確認し合う。
真美の肌には指の跡などがあるが、大きな怪我はないようでホッと安堵の息を吐く。
それからやっと頭が働いて、誰が警備員さんを呼んできてくれたのだろうと疑問に思った。

「キャッ…！？」
「わ、ぁっ！？」