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穏やかな日々 ページ35
「A、どうだった?」
『どうって……』
「燃え上がったりしたでしょ」
.
クスクス笑いながら、私をからかう洋子。
『もう』
きっと赤くなってしまった顔は、真実を示している。
.
「斗真が言ってた。Aたちは強いなって」
『強い？』
「うん」
.
ベンチから突然立ち上がった洋子は、大きく一つ伸びをした。
「強いよ、Aは」
彼女の言葉が意味深で、ふっと洋子を見上げた。
.
「もし、私たちが、同じ立場になったら……」
『洋子？』
「それでも、一緒にいられるのかな」
.
ぽつりと漏らしたその一言は、恋するものは
誰だって経験する感情なのかもしれない。
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作者名：sumika
| 作成日時：2018年8月15日 0時
