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彼がばつの悪い顔でリビングに顔を出す。
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「ごめん、寝ちまうなんてひどい男だな」
『疲れてるもん、仕方ないよ』
おかげで、彼の無防備な寝顔をみることができたし。
彼が眠っていた間に、私は料理を仕上げた。
「すごいな、A。こんなにできるんだ」
彼に手料理を振る舞ったのはこれが初めて。
結婚を意識し始めたときから、母に少しずつ教わったのだ。
目の前の彼がすごい勢いでそれを食べてくれるのが
うれしくて仕方がない。
いつか、毎日こんな風に彼に食事の支度ができるのだと考えると、顔がほころぶ。
.
「マジで美味い。
俺はすごい嫁さんもらえるんだな」
そんな彼の一言が、私をどんなに喜ばせているのか
きっと彼は気づいていない。
『ふふ、大げさだよ』
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私だって嬉しいんだ。
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作者名：sumika
| 作成日時：2018年8月15日 0時
