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全部、自分 ページ36
家に着いて、
今更パンプスの踵の心配をしている私は、なんて可笑しいんだろう。
走り続けたのは、私だ。
走りながら後ろを振り返って、
翔がいない事に勝手に傷ついてる私は、なんて滑稽なんだろう。
勝手に走り出したのは、私だ。
翔に想いをぶつけて、砕けて散った。
翔と距離も離して、偶然でなんか遭遇しない違う街に来た。
毎日の生活のどこかで、翔を感じる事も思い出す事もしなかった。
それなのに、まだこんなにも翔のことが好きなんて、どうしてなの。
どうして、私はまだこんなにも苦しいの。ツラいの。
翔を想う苦しみとツラさから、逃げてきたはずなのに。
逃げるために、想いを告げたと言うのに。
もう、どうしたらいいの。
私のこの想いが迷惑なら、教えてよ。
教えてよ、翔。
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作者名：sumika
| 作成日時：2018年1月20日 16時
