89 クジラって美味しいじゃないですか ページ40
仁花ちゃんと観客席に再び移動した。
あの背の高い選手は201cmらしく、日向くんと約40センチ差。
「日向……大丈夫かな……」
「ねえ仁花ちゃん、さっきから私気になってるんだけどさ」
「な、なんですか!?!?」
「……フジクジラっておいしいのかな」
角川高校との試合がはじまった。
201センチくんは影山くん、日向くん、田中くんの三枚ブロックの上からボールを叩き込んだ。
「あれじゃブロックの意味ねぇじゃん」
後ろで誰かがそんなことを言っていたが、うちのブロッカーの要と言ってもいいだろうという蛍がどうブロックするか、期待するしかない。
「ワンタッチ? でもできれば拾える……かな……」
「うう……胃がいたくなってきた……」
「仁花ちゃん大丈夫!? 大丈夫だって!! ブロックはなんとかなるはず!! それに点なら、あの新しい速攻があるでしょ?」
そう言えば、真っ青な顔をしていた仁花ちゃんはだんだんと活気を戻した。
私の後から思い返せば最高にイキりまくりなそのうざい発言通り、影山くんのトスから日向くんのスパイクが決まる。
何時にも増して影山くんが絶好調らしい。
絶好調なのは影山くんや日向くんだけではない。
「……!! でた!! シンクロ攻撃!!!」
ずっと練習していたシンクロ攻撃が決まった。
その後ブロックも調子が上がり、
「フジクジラいなくても勝てたー!!!」
「よっし!!!! 勝った!!!!」
対角川戦、勝利。
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作者名:紫 | 作成日時:2020年2月5日 6時