86 おにぎりだいすき赤葦くん ページ37
「うおおおお!! 肉!!!!」
「Aさん、おにぎりもっとください」
「はいはーい!!」
ほとんどのメンバーがお肉に夢中の中、赤葦くんは私が炊いて大量ににぎにぎしたおにぎりをたくさん美味しそうに頬張ってくれた。
「Aさんが炊いたお米って言ってましたね」
「そうそう。あと流石に全部じゃないけどほとんど私が握った!」
「流石です。水分量も握り加減も味付けもちょうどいいです完璧です」
「ありがとう!! その言葉を待ってた!!!」
話を聞けば、好物は菜の花からし和えらしいが、おにぎりが大好きだそうだ。
「まあ運動部からしたらおにぎりは手軽に食べれてお腹も満たされるしね」
「そうです」
「おーい妖怪おむすびコンビ、肉と野菜も食え」
そう言いながら、クロがお肉と野菜を持ってきた。
「クロこそ、おにぎり食べなよ。私の米が食えないっていうの」
「なんだよその俺の酒が飲めないのかみたいなの」
しばらく雑談しながら食べていたが、仁花ちゃん以外のマネージャーが集まっていたので、私は慌てて行こうとした。
そこを、赤葦くんに呼び止められた。
「……ど、どうした?」
「行っちゃうんですか?」
「え、うん……女子集まってるし」
別に行かないといけないわけじゃない。
あのメンバーが面倒な女子とは違って私がひとり男子と居てもうざがったりしない。
中学とは、違うから。
「仁花ちゃんがちょっと心配だから誘ってきよたちのとこ行ってくる」
「お節介」
「うるさい化け猫。偽りのクマ」
「そのネタこの場では俺にしか通じねぇから」
「クロに伝われば結構」
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作者名：紫 | 作成日時：2020年2月5日 6時
