【HQ】清水潔子先輩の双子の妹は幽霊で居たい。 (ページ10)

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10　想像と目撃と記憶とページ10

フード付きマフラーは流石にお許しがでなかったので、それでも"事情"を知っているきよの説得により私はネックウォーマーなら着用の許可が出た。

唯一持っていた、きよがくれたラッキーラビットの刺繍の入ったネックウォーマーを着用している。

「(きよが優しくて助かった)」

そういえば、今まで何もお返しできてないかも。

「(……バレー部がんばったら、きよ、喜んでくれるかな)」

少しは、お礼になるだろうか。

『なにも頑張ることしてないのに、俺の気持ちがわかんのかよ……』

今からでも頑張れば、旭に、近づけるだろうか。
親友のままで、居れるかな。

**

「ん?」

朝練のきよに合わせて同じ時間に起きていたので、夜更かししないで普通に寝れば朝練のマネージャー業務の疲れはあるものの、眠たさはない。

それでもコーヒーを飲みながら、あーポテトチュロス復活しないかなぁああなんて思いつつ窓の外を見ると、そこには偶然にも菅原くんと日向くんが居た。

日向くんのレシーブの練習をしているらしい。

「(……眼鏡ボーイくんとぐっちーくんが相手するんだよね。もう一人誰が入るんだろ)」

日向くんと、影山くんと、田中くんが一緒に戦う。
正直落ち着いたメンバーは居ないので(影山くんは静かかと思ったけど日向くんへの罵倒を見て落ち着いてはいないと判断)、月島くんの挑発に乗ってしまいそうだ。

でもそうすれば、負けてしまえば、影山くんは菅原くんがいる間セッターが出来ない。

「(澤村くんって結構鬼畜だな～)」

旭が恐れるはずだわ。
いやアイツなんでも怖がるけど(ホラー映画や動画鑑賞会やお化け屋敷でびびりまくってた)。