34 どうやら私はフラグ建築士だったらしい ページ34
昼休み。
いつものように旭と昼食を食べていた。
今日の卵焼きは甘かった。
「もうすぐインハイ予選だな〜」
父上特製弁当を食べ終わって、呟きアプリのTL警備をしていたときだった。
「だね〜」
……お? 銀狐くんが今日もお弁当ツイートしてる。
ホント食べるの好きなんだな〜。
いいねをぶん投げ、スクロール。
「一回戦で当たる常波、大地の友人がいるらしいぞ」
「へぇー……澤村くんバレー上手いし中学からやってたんかね。……おん?」
「どうした?」
「いや……ちょっち気になるツイ見つけただけ。ていうか旭、早く食べないと昼休み終わるよ」
「やべっ!」
気になったツイート。
あまりツイートはしないが、わりと仲の良い同い年のフォロワーのある一文が、引っ掛かった。
--部活の予選が近い。より不定期になると思うがよろしく頼む。
まあ、インターハイってバレーだけじゃないし。
「(気のせい気のせい)」
**
「気のせいじゃなかった……」
「? 何がだ?」
部活終わり、私は久々に仲の良い撮り手と再会した。
そいつはとても鈍感で天然だが、かっこいいし、私より背が高いし、なにより写真が上手い。
「ハヤシがバレーやってるのわすれてた……」
「そうか。インターハイ予選が始まったら今より撮影頻度が下がるな。学校近くに住み着いてる毛玉の写真ばかり増えていく」
ちなみに毛玉というのは野良猫ちゃんのことらしい。
毛玉て。
「まあ部活一生懸命なのは学生としていいことだし……がんばってね」
「ああ。Aもな」
「はーい。って、ん?」
「なんだ」
「私、部活入ったって、言ったっけ?」
私が目を丸くして尋ねると、その天然くん、牛島若利は
「及川という他校のバレー部のやつが、俺の知り合いじゃないかと連絡してきた」
そうさらりと言ってのけた。
「あのバレーできるタイプのジャクハ!!!!!」
「いきなりどうした。近所迷惑だ」
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氷雪(プロフ) - とても面白かったです!更新、楽しみにしてます! (2020年1月11日 12時) (レス) id: b6ee0e20db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫 | 作成日時:2020年1月11日 6時