15 やっぱり治安悪い ページ15
「ヒェ……あの正セッターくんのサーブすごすぎない……?? 2セット目取られるかとおもった……みんなスゲエ」
「1セット目の最初から及川が居たらどうなっていたかわからないけどな」
澤村くんが苦笑いで言う。
「でもさ、こっちなんか最初から守護神くんとエース居なかったんだから」
澤村くん、菅原くん、きよが驚いたように私を見る。
「絶対、戻ってくるって。げ」
折角格好つけていたのに、思わず声が溢れた。
日向くん命名"大王様"が、そこに居た。
「きよ……我そいつ苦手でござる」
なんだか胡散臭いんだよなあ(失礼)
あの怖いものなしみたいな影山くんが警戒してるし。
「君……、新しいマネージャー? 背高いし、元女バレ選手とか?」
「ウゲッ」
お い か わ が は な し か け て き た !
「いや、いや〜どうかな〜、はは……」
だ れ に か く れ る ?
→我らが主将澤村くん
→さらりと鬼畜おがさわらくん
→男気溢れる田中くん
「えっと……うぎゃっ!!! えっ!? あ、あんときの!!」
→負傷中の相手校の金髪くん
いや、流石に名前も知らない人に隠れさせてなんて言わないけどさ。
「あれ? 狂犬ちゃん? 知り合い?」
「……」
「(ちょっとおおおおお答えろよおおおお!!! なに!? 私が言うの!? お節介焼きましたって!? そんなんいややお節介焼きババアみたいじゃん!!(駄々っ子))」
「……Aに手ぇ出すんじゃねぇ」
「エッなんで名前!?!?」
「ん」
狂犬ちゃんと呼ばれた金髪くんは、何故か私のお薬手帳を持っていた。
「っ!!!」
奪い取る。
私が内用薬を常備しているのは、家族しか知らない。
旭にも知らせていない。
「……おい」
「いやーごめんごめん!! 拾ってくれてありがとう!! 行こっか皆ー!!」
逃げるようにその場を離れた。
狂犬ちゃんには悪いが、皆に言うわけにはいかない。
私は、お気楽で悩みのなさそうな脳内テーマパーク人間なのだから。
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氷雪(プロフ) - とても面白かったです!更新、楽しみにしてます! (2020年1月11日 12時) (レス) id: b6ee0e20db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫 | 作成日時:2020年1月11日 6時