ババ抜きでも勝つ自信しかない(2) (ページ2)

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よんじゅうななページ2

……姉の潤雨が居なくなって少ししたあと。

飛ばされていた3人が戻ってきた。

「重栖さん！」

「重栖！」

…いや、正確には2人。

上鳴はまだ脳がショートしてるらしく、向こうに転がされていた。

そりゃまぁ一般の男子高校生を女子二人で連れてくるのは疲れるだろうしな。

2人が駆け寄ってくる。

「大丈夫！？…あの女は…」

耳郎が心配そうに僕を見たあとにキョロキョロする。

ありがとう心配してくれて♡

『…僕もよくわかんないんだ……でも何か時間だとか言ってさっき行っちゃった。』

見逃された感じだったよ、と苦笑いする。

まさか"僕の姉でしたぁテヘペロ"とか言ったらヤバい。

さすがにヤバいからね。

「何はともあれ無事で良かったですわ。」

ホッと息を吐く八百万。

…何か申し訳ないわ。

上鳴のもとに歩きながら、2人は女について真剣に考えてくれていた。

「重栖さんは面識はなかったのですよね…」

『うん。たぶん初めて会った。』

「ストーカーでもしてたんじゃないの？」

2人が優しすぎて辛いわ笑笑

上鳴を担ぎながら、内心苦笑い。

『…ありがと。心配してくれて。』

そう微笑めば、2人は少し頬を染めた。

今のは僕の作ってない自然な笑みだったからね。

レア度8のレベル12くらいだったもんね(これ高い方です)

100カラットくらいの値打ちあったよ。2人が照れちゃうのも仕方ない。

…そうは思いながらも、僕はキョトンとした顔を作って2人を見る。

2人は慌てたようにして早歩きしてしまった。

もちろん上鳴を担いでいる僕はスピードもスローなため、待ってよォ…とか言って追いかける。

皆ごめん…僕は残念ながら鈍感きゃわわなヒロインでも、やけに難聴な主人公でもないんだ。

自覚してるよ。いや2人が僕に惚れた腫れたとかじゃなくて、今2人が照れたという事実に。

いやね？色々なアニメを見てきたよ僕は。それで気づいたこと。

"鈍感＋難聴なキャラ多い"

①…好きだなぁ………え？何か言った？……うんん！？何でもない///

②…顔赤いよ？熱…？(おでこコツン)…(うわぁぁぁああっ///)

↑このやり取りを何度聞いたことか。いじらしいったら、ありゃしませんねっ！

そして地味に憧れるというね。(あっ、これ作者の話ね)

………

脱線したね。で、話を戻すか。

僕がそんなことを考えている間に、あっという間に山岳ゾーンから抜ける。

前には、隣の土砂ゾーンを囲う壁。

そこに近づくと、いい具合にセントラル広場の様子が見えた。