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「 ────ンだテメェ 」
話通しといてって言ったよね?
なんで私いかついスミ入ったスキンヘッドに詰め寄られてんの?
『 だからあの、宇髄サンに用がありまして 』
「 宇髄さんになんの用があるんだって聞いてンだヨ!! 」
『 忘れ物を!届けに!参りまして!! 』
「 そう言ってこの前煉獄さん宛に下の奴の腕送ってきたろうが!!! 」
怖すぎる!腕って何!?
おべんと持ってきただけなんです私は!
もう埒が明かない。本人に連絡をとるしかない。
そう思って 天元くんに電話をかけた。
『 至急正面玄関に集合 』
〈 ────ごめん、言っとくの忘れてたワ 〉
『 すっごい詰められてるから早くきて 』
電話越しに笑う声が聞こえてくる。
うん、絶対タクシー代請求してやろう。
刺青スキンヘッドと押し問答を繰り返していると
すぐ側のエレベーターの扉が開いて。
「 人の嫁に何してくれてんだヨ 」
───── ゴッ、!
扉が開くなり、長い足がスキンヘッドさんのお尻を蹴りあげた。
「 えっ、え・・・っ? 」
まぁ、当然そうなる。
そもそもが話を通しといてくれなかった天元くんが悪いわけで。
入口にいるこの人は自分の仕事を全うしてるだけ。
さすが反社。パワハラ云々の概念はないらしい。理不尽極まりない。
まだ殴ろうとする天元くんの胸を軽く押し返してなだめた。
『 この人悪くないでしょ。
ごめんなさい、どう説明しても怪しいから本人呼ぶしかなくて 』
すんませんした!!!
思いっきり頭を下げた彼の肩に手を置いて顔をあげさせる。
「 Aちゃんに触られて鼻の下伸ばしてンじゃねーぞ 」
『 馬鹿なの? 』
これが上司とか嫌すぎる。
「 ほ、本当に宇髄さんの奥さんだったとは・・・! 」
『 奥さんじゃないですよ。
落ち着かせとくのでどうぞ戻っていただいて大丈夫です 』
『 はい、お弁当。あとタクシー代 』
「 ちゃっかりしてんなァ〜オレの奥さんは 」
そう言ってポケットからくしゃくしゃの万札を出してくる。
『 なぜにこんなくっしゃくしゃ・・・ 』
「 ずっとポケットに入れっぱなしで存在忘れてたから 」
持ちうる力全てでかたいお腹にパンチしておいた。
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れーと - ああもう…最高…素敵な作品ありがとうございます!!!! (9月7日 22時) (レス) @page49 id: f8da97e70e (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - お腹いっぱいです。大満足。ありがとうございました。 (7月16日 19時) (レス) @page49 id: 19510e3ea2 (このIDを非表示/違反報告)
あんころ餅(プロフ) - 神作品過ぎます!!天元様と無事に会えるといいなでも世の中そんな甘くないか…笑 (7月16日 10時) (レス) @page38 id: 235e675cd4 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…🥲💕宇髄さん格好よすぎる! (7月16日 2時) (レス) @page33 id: c33d2aaf12 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - めっちゃ好き……最高。神作。最高すぎる……宇髄さん、カッコよすぎ……好き……ありがとうございます。私は幸せです。 (7月15日 23時) (レス) @page33 id: 19510e3ea2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:檸檬 | 作成日時:2021年3月30日 22時