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「 違わねえじゃねえか。
このままオレが知らなかったら間違いなくヤられてる。
下手すりゃボッコボコに殴られて孕まされてたかもな 」






ひゅ、と喉が鳴った。

そこまで想像もしてなかった。






「 想像もつかねえって顔してんなァ。
原型無くなるまでぶん殴られて顔面骨折、内臓も傷付いて
ナカに出された挙句そのままトンズラこかれて
首括って死んだ女、知ってるぜオレ 」






怖いなんてものじゃない。

想像もしたくないほどの壮絶な話。






『 ッいや、 』


「 だよなァ? 今その一歩手前だぞオマエ。
なんならこのままオレにされたっておかしくねえ 」






片手で胸ぐらを掴んだまま ぐっと顔を近付けられる。
こんなに怖いと思ったのは初めてだった。


泣きながらふるふると首を振ることしかできない。






「 ・・・ハァー・・・、 」






宇髄くんが来るようになってから置きはじめた灰皿。
私を押し倒したままそれに煙草を押し付けて
煙混じりのため息を吐く。


今までどれだけ彼の優しさに助けられてたんだろう。

もう自分が情けなくて、
宇髄くんの顔が見れなくて腕で顔を覆って泣いた。






『 ッごめん・・・、 』


「 誰も謝れなんざ言ってねえよ 」


『 ッ!? 』






掴まれたままだった胸ぐらを思いっきり引き寄せられて
起き上がった私の顔は 宇髄くんの胸にぶつかった。






「 怖かったろ、この1ヶ月 」


『 うずい、くん 』


「 オマエはなんも悪くねえから謝んな。
でも、本当にこういうことが無いわけじゃねえからな 」


『 ッ・・・! 』






ぽん、と頭に手を置かれたのが合図だった。

安心して 思いっきり宇髄くんに抱きついて泣いた。
怖かっただの会いたかっただの散々言ったし、
泣きすぎて自分でもよく覚えてない。



久しぶりの煙草と宇髄くんの匂いと
大きくて綺麗な手で頭を撫でられて心の底から安心した。

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れーと - ああもう…最高…素敵な作品ありがとうございます!!!! (9月7日 22時) (レス) @page49 id: f8da97e70e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お腹いっぱいです。大満足。ありがとうございました。 (7月16日 19時) (レス) @page49 id: 19510e3ea2 (このIDを非表示/違反報告)
あんころ餅(プロフ) - 神作品過ぎます!!天元様と無事に会えるといいなでも世の中そんな甘くないか…笑 (7月16日 10時) (レス) @page38 id: 235e675cd4 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…🥲💕宇髄さん格好よすぎる! (7月16日 2時) (レス) @page33 id: c33d2aaf12 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっちゃ好き……最高。神作。最高すぎる……宇髄さん、カッコよすぎ……好き……ありがとうございます。私は幸せです。 (7月15日 23時) (レス) @page33 id: 19510e3ea2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:檸檬 | 作成日時:2021年3月30日 22時

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