Fall in love 【JM】 (ページ1)

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You side

ソウル公演芸術高等学校。

通称からし高校。

数々のK-POPアイドルの

卵が集う高校に

私は入学した。

特別アイドルになりたいわけでも

芸術に興味があるわけでもなかった。

ただ、兄と同じような道に

進むべきなのかなという

勝手な使命感で選んだのが

此処なだけ。

入学したは良いものの、

どうすればいいのかわからなくて

途方に暮れていたときだった。

私は、私を輝かせることのできる

キラキラした世界に出会った。

兄が防弾少年団という

アイドルグループとして

デビューして

初めてのライブ。

特別だからなって無理やり

チケットを持たされて。

兄が音楽の道に進みたいって

いうのも知っているし、

物凄く頑張ってダンスの練習を

しているのも分かっている。

だけど、正直

アイドルとして成功するのは

ほんの一握りで

すぐになくなってしまいそうな

そんなグループだったから

特別興味はなかった。

兄の好きなようにしたら良いんじゃないの、

まだ若いし、次があるだろうって

私はそんな気持ちだったし。

ライブに行く気はない。

貰った最前列のチケットを

ポケットの中に入れようとした。

「A、せっかくユンギの

　晴れ舞台なんだから」

行ってやりなさい、と母が私を

押し出して、しぶしぶ私はライブへ向かった。

最前列のその席に座っても

あたりは閑散としていて

ただでさえ小さなアリーナなのに

席の半分も埋まってないんじゃないかと

こっちが心配するくらいで。

音楽が流れた。

メンバーが出てくる。

ダンスが始まって

私はセンターで踊ってる

貴方に目を奪われた。

パク・ジミン。

貴方のダンスに目を奪われ、

私はその日、私の行くべき道を

決めることができたんだ。