【SVT】愛し愛され【男主】

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頭がいいわけじゃないから授業は聞かなきゃいけないんだけど、やっぱりかったるいものはかったるくて。

これなら家にいればよかったかもなあ、なんて口の中にたまった言葉を流そうにも流せないでいた。

今日はあのクソ女休みだし。

それだったら俺は学校にいく。つまらない授業をつまらないなあ。って言ってただぼうっとしてるだけで良いのなら、家であのクソ女の匂いを嗅ぐよりましだから。

「次の問題を高宮、答えろ」

「藤原氏……は娘を天皇の后にし、生まれた子を次の天皇にすることで、勢力をのばしました、」


へえ、そうなんだ。なんてホワイトボードを見ながら思ってああ、高宮くんって俺のとなりの席のこか。そうなんだ。

じゃあ、次当たるの俺かな。

あれ、そんなことないのかな。

先生に見捨てられてるしそんなことないか。

テストの点数は良いのになあ。

なんでそんなに怪訝にされるの？

遅刻が多いから？仕方ないのに。そんなこと言わないでほしいなあ。


「じゃあな…………赤部、」


あれ、やっぱり。俺と目があったんだから俺にも答えさせてよ

俺の人権どこ行ったのせんせー、


「せんせ、サボるね」


また無視。

自称進学校なんてこんなもんか。あ、上野くんめっちゃちゃんと授業受けてる。えらいえらい。

あー、サボるね。なんて言ったのが悪いのか、それだから先生たちは俺を気に入ってくれないのか。

頭が悪くても見えるところで努力してる子はたくさんたくさん褒められるのに見えないところで努力してるやつは無視？まあ素行のせいだろうけどさ。



「んと、ありえん」



屋上が開いてるわけもないから中庭にいく。

家に帰りたい、けどあいつとは一緒にいたくない。


あの人たち、ほんとにいい人だったんだ、




「もいちどあいたい、なあ。」

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