稲津紅の過去【派生作品】【死神幻想曲が流れ出す】 (ページ3)

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第三話『もう遅い』ページ3

とある死神視点

ここらへんで殺人鬼が出たらしい。

しかも炎を纏った。間違えなく『悪霊』だ。

次の犠牲者が出る前に急がないと。

タッタタッタ

死神「間に合わなかったか…」

そこには血に塗れたﾀﾋ体が二つ崩れ落ちていた。

死神「まだ近くにいるはずだ…探さないと」

紅「誰だてめえ」

死神(っ！気配が読めなかった)

紅「誰だと聞いているんだ。ああ？」

死神「この人たちはお前が殺したのか？」

二つのﾀﾋ体を指差す。

紅「あ？俺が殺した？ふざけんなよ…」

すさまじい霊力が少年から放たれた

死神(なんて強い圧だ…)

紅「まぁいい…母さんと父さんを殺した男は俺が消した」

死神「本当か！」

こんな少年が？

紅「ここで嘘をついて何になるっていうんだ？」

紅「もう遅い遅いんだよ…」

そういった少年の顔は怒りと憎しみに染まっていながら、どこか悲しそうだった。