＊LOVE IS BLIND＊【Sakurai.Sho】 (ページ17)

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17 浮かれ気分？ページ17

プレゼン会場に到着するやいなや

またまた大急ぎで準備

飲料水のペットボトルを１つ１つ配り
それと同時に、

プレゼン内容が書かれた資料も
1枚1枚、配っていく

座席は円形状の木で出来ていて
両端から同時に

お配りしているんだけど、

ちょっとだけ、ちょっっっとだけ

前々から感じてた

嫌な予感。

両端からスタートしていて、
私はその片一方。

終わりはお互い半分のところで、
だけど、お配りする人数は

奇数。

もう1人の子とは
ほとんど同じペースで

お配りしていたはずなんだけど

私は3分の1ぐらいで
ペットボトルをゴトン、

と大きな音を立てて
落とすという

注目を浴びたおかげで

差ができた。

もう1人の子に、願いを込めながら
私も淡々とお配りしていたら、

もう1人の子はちょうど真ん中の手前で
ペットボトルが無くなってしまい

終わりを迎えてしまった。

ウソだ。ウソウソウソ。

頭の中はそればっかりで、
たぶん笑顔も引きつってる。

だけど、仕事は仕事。

「まず、お水と。こちら、今回の資料となります。一度目を通して頂きますようお願い致します。」

前屈みになりながら軽くニコリとし、
急いでその場から離れようと

姿勢を戻そうとすると

「もっと落ち着けよ。

そんな怖い笑顔じゃなくてさ普段の笑顔のが

ぜってー、可愛いから。」

小さく聞こえたその言葉に
やっぱりドキリと
胸が高鳴ってしまう。

だけど、今じゃないよ。

ううん、
これからも私に言ってはいけないよ

そっちは、もう気持ちがないから
そんなこと簡単に言ってしまうけど、

私は、諦めることが未だ
出来なくて

気持ちの整理だって全然、出来てない

そっちが離れていったくせに、

そんなこと言うのは卑怯だよ。

私はまだ、

好きなんだよ？

悠人。