15 不意打ちテキナ。 ページ15
「あ〜やっぱうめえ」
「ねぇ、待って待って、え？俺は？」
目の前で、必死に二宮さんに訴えかける
相葉さん。笑
「はい、お前はコレな。」
机に置かれた透明なガラスのコップに注がれた、
見る限り、おそらく
水。
「なんで、俺だけビールじゃねえんだよっ！！」
「お前はもう、それで十分だろうがっ」
文句ありげな顔をして膨れ出す
相葉さん。笑
なんか、この人達
可愛い。
たくさん、話して笑って飲んで食べて
1番最初に寝ちゃったのは、相葉さんで
それから、30分ほどして二宮さん。
「そろそろ、帰らなきゃ。」
仕事だって休みじゃないし。
お風呂だってまだだし。
よいしょ、と
机に手を置き立ち上がろうとする
けれど
「え、帰っちゃうの？」
ベージュのソファにもたれ掛かり
茶色のカーペットの上にあぐらをかきながら
櫻井さんが引き止める。
数秒目が合ってたかと思うと、
ふはっ
って笑い出した。
「な、なんですか・・・？」
「いや、絵に描いたような、え？って顔だったから。笑」
眉毛を八の字して
おかしそうに笑い続けてる
「明日も仕事なんですよ。だから、帰らないと」
日曜なのにさ、
普通なら休みなのにさ、
今日に限って出勤しなきゃいけないの。
「でも、お酒入ったまま行くの？」
それはダメだろう。って
当たり前だよ。だから
「1缶しか飲んでません。笑」
自分が今まで飲んでたグラスを持って
ほら、お茶ですよ？って
「なぁんだ。」
櫻井さんはまた、
興味なさそうにビールを
ゴクリと飲み始めた。
「では、私はこれで」
カバンとコートを持って立ち上がると
「またね。」
ニッコリと笑ってくれて、
またね。の言葉が
不思議と嬉しくて、
また、があるのかなと
思わせないでよ
不覚にも、
ドキっとしてしまった。
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作者名：希生 | 作成日時：2014年2月11日 18時
