前世は忘れる ページ19
影景「ねぇ、陽斗。前世って、どんな感じだったのかしら」
陽斗「前世は悪逆非道な黄色の国の王女によって世界がかき乱されるんだよ」
影景「陽斗はどうして前世に詳しいの？」
陽斗「え。ん…。何故だろう…。確かこの前、書物を読んだからかな？」
影景「そう、なの？確か、本では輪廻転生した場合とかは前世の記憶が消えるって聞いたわ」
陽斗「そうだね…」
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榧「…言っている事、どっちが正しいんだろうな？」
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快「確か、奈々姉。輪廻転生をした場合、記憶の引き継ぎはされない。…だよな？」
奈々「合ってるし。ただ、それだと矛盾点が幾つか存在するし」
快「一つ目、何故、亜実と空斗が影景の事を忘れていないのか。二つ目、陽斗が何故、輪廻転生の事を知っていて、記憶がほとんど引き継がれているのか…だな」
奈々「そうだし！何で…。それに…」
快「…どうしたんだ。奈々姉。それに…って」
奈々「可笑しいのよ。“快”も」
快「は…？可笑しい？俺が？何故？」
琴「僕が答えを言ってあげるね。奈々はね。疑問に思っているんだ。君が何時、何処で、何故、亜実と関わりがあるのか、という所が」
快「それは…。分かりまs…」
奈々「嘘。否、分からない。じゃなくて、消されたのよ。かつての圭人みたいに…。ねぇ、快、さっさと思い出すし！」
快「…なぁ、本当に奈々姉か？奈々姉は俺等を急かした事は無いんだが」
奈々？「嗚呼、疑うの？まぁ、良いわ。ちょうど良かった」
琴「奈々では無かったみたいだね」
快「嗚呼、そうみたいっすね。琴先輩。でも、これ…。思い…？出(だ)…っ！」
琴「快君？どうしたの？」
快「うあっ…。何だ。この記憶…。うっ！はぁ…はぁ…」
亜実「辛いでしょう？苦しいでしょう？だってその記憶は…」
快「や、止めろ…。止めろおおおおおおおおお！！」
亜実「【快君にとってはトラウマの記憶】だものね？」
快「うぐっ…。止めろ。俺、は…。…っ！？」
綾「今は倒れて貰うよ♪快君♪君がトラウマを思い出した状態の悲劇を♪」
亜実「苦痛の王子は苦痛の女王と同じ。家族思い、だものね？」
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快のトラウマは次回明かします
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作者名：AK | 作成日時：2018年1月1日 5時
