3-1 楽勝スタディ! ページ5
Aside
「ほう、なるほど。それが貴方の本当のお気持ちですか」
目の笑ってない笑顔でそうジェイド兄が言うと、アズール兄が大袈裟に演技をし始めた。
「ああ……なんてことだ。とてもショックです。海の魔女のごとく深い慈悲の心でもって、君の願いを叶えてあげたのに。
その僕を、腹黒インチキ野郎ですって?」
すると、ソイツは大声で謝りだした。
それが最後の引き金になるとも知らずに。
「ご、ごめんなさい!違うんです、今のは!」
「フン、取り繕ってももう遅い!フロイド、出番ですよ」
そうアズール兄が言うと、横の方でつまらなさそうに足をぶらぶらさせていたフロイド兄がこっちに来た。
「やっと話終わったぁ?もうギュッてしていい?」
「ええ、どうぞ。思いっきりね」
目を輝かせながら聞くフロイド兄に、アズール兄が答える。
「はーい」
そしてその答えにフロイド兄はより笑顔になって返事をした。
すると、ソイツが慌てふためきながら懇願する。
「ま、待ってくれ!もう一度チャンスを……ギャーー!!」
そんな事はお構いもせずに、フロイド兄はソイツに近寄りギュッてした。
そして、ソイツは急に黙ってバタッと床に倒れた。
「ふぅ、まったく。どいつもこいつも支払いを踏み倒すろくでなしばかりだ。
買ったら払う、借りたら返す。当然のことですよ」
「ええ、おっしゃる通りです」
「今年はもう少しマトモな人材が入ってくれば良いんですが……」
「ふふふ、期末テストの結果が楽しみですね」
倒れたまま動かないソイツを見下ろしながら、2人が話す。
もうショーは終わってしまったので俺もフロアに行くと、フロイド兄に抱きつかれた。
「A〜」
『ぶぇ、フロイド兄ぐるじい』
背中をばしばし叩いてどうにか話すと、ジェイド兄とアズール兄にお疲れ様です、と言われた。
『みんなもお疲れ様。今日は早かったね』
「そうですねぇ。最近はあまり楽しめていません」
「どいつもこいつもろくでなしばかりですから」
そう言って、2人はやれやれとでも言うようにため息をつく。
「Aお腹すいたでしょ?何か作ってあげよーか?」
『え!いいのかフロイド兄!』
丁度腹が減っていたので嬉しい。
「では、僕はキノコのスパゲティを作ります」
「ジェイドは作んないで!キノコいや!」
フロイド兄に拒否されたジェイド兄は、しくしくって言ってた。
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雪だるま(プロフ) - 初コメ失礼します!オクタヴィネル側に行って欲しいです! (2021年9月26日 16時) (レス) @page32 id: c71206cb36 (このIDを非表示/違反報告)
キムチ御前 - 初コメ失礼します!私としては、夢主くんはオクタヴィネル側にガッツリいってほしいです!更新楽しみにしてます!頑張ってください。 (2021年9月19日 8時) (レス) id: eb7e66b3cf (このIDを非表示/違反報告)
J&F - ストーリーとちゃんと繋がってるのに違和感が無いので凄く読みやすいです!更新頑張ってください!! (2021年9月13日 19時) (レス) id: f7aefb59eb (このIDを非表示/違反報告)
A.M.(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください。 (2021年9月9日 22時) (レス) id: 4bb7acd49d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやあや | 作成日時:2021年9月9日 19時