35.続 ページ37
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窓から、日差しがこぼれる。
その眩しさで、目が覚めた。
時計に目をやると朝の6時になっていて
こんな体勢で寝れた自分に驚く。
目を瞑ったAの頬を撫でてから、病室をあとにした。
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いつも通りの仕事をこなしていたら
気付いたら午後になっていて、空き時間に行くのはAの病室。
空き時間、Aの病室に行くのは
もう習慣のようになっている。
俺を見ると笑ってくれるAの顔が
愛しくて、たまらない。
「藍沢先生!」
俺を見つけたAは、本当に嬉しそうな顔をするから
こっちも頬が緩みそうになる。
Aのベッドの隣の椅子に座って
ただ、何気ないことを話す。
「──ね、先生。…見てくれました?」
「何の話だ」
「じゃあまだ、見つけてないんだ」
「なにを」
「んーん?秘密です」
Aの言っている意味が分からなくて
だけど、なぜか嬉しそうに笑っているAを見ていたら、こっちも嬉しくなって。
思わず少し頬を緩ませたら
Aの顔が一瞬でもっと明るくなった。
俺はこの顔を──ずっと、ずっと、見ていたかった。
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萌娜(プロフ) - 杏奈さん» コメントありがとうございます(*^^*)そう言っていただけてなによりです...!最後まで読んで下さりありがとうございました(^0^) (2018年12月7日 20時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
杏奈(プロフ) - ほんとに涙が止まりませんでした、素晴らしい作品ほんとにありがとうございました! (2018年12月7日 1時) (レス) id: 2026ba0fc9 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - こっちゃんさん» 遅くなって申し訳ありませんでした。ご指摘ありがとうございました(*^^*) (2018年7月29日 1時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん - 『再会』の『会』の字が『開』になってますよ (2018年5月2日 16時) (レス) id: 4345401185 (このIDを非表示/違反報告)
萌娜(プロフ) - 優さん» 何度もコメントありがとうございます(*^^*)身体のことまでお気遣い、とても嬉しいです(><)優さんも、風邪にはお気をつけて(^0^) (2018年2月6日 19時) (レス) id: 3c9022af09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:萌娜 | 作成日時:2017年11月5日 16時