量 産 型 ぽ た く 【 うらたぬき 】

いれぶん ページ12

｢｢｢付き合ってる！？！？｣｣｣

｢えへへ、実はそうなの。ずっと彼に口止めされてて。｣

｢ひゃ〜、なんとなくそんな話は聞いてたけどまさかそこまで行ってるとは...｣

｢すごいねっ、すごいねしおり！！おめでとう！！！！｣

｢私までうれしい...泣きそう......｣

三者三様な私たちの反応を見て、しおりはくすくすと笑う。


｢みんな泣きそうじゃん！も、ほらほら泣かないで？｣

私たちの中ではいちばん年上のしおり。

面倒見もよく、しおりがいなきゃまとめ役がいないのだ。

会話も行動もあっちこっちに転倒していく私たちを纏めて、自分自身もおもしろくて綺麗で、なんてことができる人はしおりだけだと断言できる。

そんなしおりの幸せは、私たちの幸せでもあるの。


｢本当におめでと...うれしい......｣

｢しおり〜〜〜〜！！！！｣

｢相方として、本当におめでとう。いつか話すって言ってたからずっと待ってたけど、本当によかった。よかっ、たっ......！！｣

しおりと本当に昔から仲良くしてて、唯一無二の親友とも言えるこころが涙ぐみながら言葉を伝える。


｢みんな...っ、ありがとう！！｣

しおりが花が咲いたように、満開の笑顔で笑った。

本当に綺麗な笑顔だった。

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