検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:6,538 hit

■唐突なプロポーズ。 ページ2

「時透くんのことずっと前から大好きだよ」


「僕もAのことずぅーっと前から大好きだよ」




予想外の返答に、思わず目を見開く。

そして数秒後、恥ずかしさで頬を赤らめる。



コレ…夢じゃないよね。



美咲A。十四歳。

遂に、長年の片想いが実りました。



一か八かの告白だったんだけど…良かったぁ。成功して。

お化粧とかも気合い入れといて本当に良かった…



嬉しすぎて、心の中でガッツポーズしちゃった。



相手は、同い年で同じ柱の時透無一郎くん。



時透くんを好きになったきっかけは…

あり過ぎて話し切れないくらい沢山ある。



ほんと、好き過ぎてやばい。




「本当に可愛いね。Aは」


「不意打ちは辞めて欲しいです」




じぃーっとこちらを見つめて言うものだから

照れ臭くって、思わず視線を逸らした。



ずるい。ずる過ぎるよ時透くん。



…まさか、時透くんと両思いだとは思っても見なかったからびっくり。

そんなの夢のまた夢、だと思っていたから余計。



でも、頬をつねってみたら痛かったから、どうやら夢じゃないみたい。




「あ、そうだA。Aに渡したい物があるんだけど…」


「渡したい物?」




今の私は世界一の幸せ者だぁーっ

なんて心の中で叫んでいたら、どうも、時透くんは渡したい物があるらしい。




「僕が良いよ、って言うまで、目瞑ってて」


「う、うん!」




内心ドキドキしながら目を瞑る。

なんだろう。時透くんが渡したい物って…



そう考えていたら、左手を握られた。

時透くんの体温が伝わってきて、鼓動が高鳴る。



は、恥ずかし過ぎるっ!



すると、少し冷んやりとした何かが、私の薬指に通された。



え、何コレ。




「目、開けて良いよ」




恐る恐る目を開けると、目の前には夕焼けに照らされた、時透くんのお美しいお顔が。


左手は、相変わらず握られたままだった。




「A。突然だけど、良い?」


「は、はい」




時透くんの淡い浅葱色の瞳に、真剣な光が宿される。

そして、ソレと同時に、頬が淡い桃色に染まっていく。



深く息を吸い込み、何かを決心してから、時透くんはゆっくりと口を開いた。









「僕のお嫁さんになって下さい」

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←□設定。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年11月8日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。