愛しき実験ハムスター【名探偵コナン】

愛してください８ ページ8

バーボンside





事件が起こるまで




あと、０日。









バーボン「ＦＢＩっ！」


憎らしげに叫ぶ。


仮のアジトを見つけ、
奴等は乗り込んできた。




ベルモット「バーボン、ハムスターを殺して！」

バーボン「はぁ？！」



ベルモットの判断は正しい。
あの部屋から出たことのないハムスターは、きっと走れない。
足手まといだ。




心を開いてくれたハムスターを殺すなんて
容易いこと。




バーボン「なのにっ．．．」

ベルモット「殺して！」





出来ない。





一日もかかったんだ。
この僕が、なついて貰うまで一日も。




しかしここで殺さなければ、
僕の立場が悪くなる。



どうするっ！！




ベルモット「早く！ジンとウォッカはいないわ！！」

バーボン「！」




《ハムスターを殺して！》




そう言うことか。


我ながら苦笑する。
ハムスターの事となると思考が鈍くなるらしい。



ベルモットに頷いて、銃を片手に飼育ケースをめざした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Aside




防音設備が壊されたらしい、
音が直に聞こえてくる。



『．．．こ、ゎい．．』



こんなにも大きい音を聞いたのは初めてだ。




バーボン「無事かっ！」

『！』




キャラメルのひと！
一気に安堵が広がる。



「A、俺と来い！」


『うんっ！』



はじめて自分に伸ばされたその手は
力強く私を引き寄せた。

愛してください９→←愛してください７

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す